レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022/01/27
- 登録日時
- 2022/03/16 00:30
- 更新日時
- 2022/03/16 00:30
- 管理番号
- 6001054600
- 質問
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解決
仏教用語に「思惑」というものがあるらしい。これは一般的に使われる「おもわく」と意味が同じか。
意味が違うのであれば、詳しい資料を紹介してほしい。
- 回答
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漢字は同じですが、意味に違いがありました。
<仏教用語としての「思惑」>
次の資料に解説が載っています。
・『日本国語大辞典 第7巻 しゅんふ-せりお 第2版』(小学館国語辞典編集部/[ほか]編集 小学館 2001.7)
p.520に「しわく」が載っています。意味は「分別、判断がつかないで、思い迷うこと」、仏教用語で「修道で断ぜられる煩悩。欲界の貧、瞋、痴、慢の四煩悩などをいう。天台では見惑とともに空観によって断ぜられるとする。修惑」とあります。
・『例文仏教語大辞典』(石田瑞麿/著 小学館 1997.3)
p.611に「しわく」が載っています。意味は「迷事の惑ともいい、事(現象的な事物)に迷う煩悩のこと」とあります。
また詳しい資料としては以下のに記載があります。
・『天台学辞典』(河村孝照/著 国書刊行会 1990.5)
p.141-142「思惑」の項
・『仏教大辞彙 第2巻 キヨウジウ-コンロンコク』(竜谷大学/編 富山房 1974)
p.1090-1091「ケンシュ ニワク(見修二惑)」の項
<一般的な「思惑」>
・『日本国語大辞典 第3巻 おもふ-きかき 第2版』(小学館国語辞典編集部/[ほか]編集 小学館 2001.3)
p.6に「おもわく」が載っています。意味は「思うこと」「心の中で考えている事柄」「ある人を恋い慕うこと」「自分が思いをかけている相手」「特に、相場の変動を予想すること」とあります。
[事例作成日:2022年1月27日]
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 語彙 (814 10版)
- 仏教 (180 10版)
- 参考資料
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- 日本国語大辞典 第7巻 第2版 小学館国語辞典編集部∥編集 小学館 2001.7 (520)
- 例文仏教語大辞典 石田/瑞麿∥著 小学館 1997.3 (611)
- 天台学辞典 河村/孝照∥著 国書刊行会 1990.5 (141-142)
- 仏教大辞彙 第2巻 竜谷大学∥編 富山房 1974 (1090-1091)
- 日本国語大辞典 第3巻 第2版 小学館国語辞典編集部∥編集 小学館 2001.3 (6)
- キーワード
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- 仏語(ブツゴ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000313651