レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2006/04/18
- 登録日時
- 2006/07/28 02:10
- 更新日時
- 2008/03/11 15:08
- 管理番号
- 埼熊-2006-003
- 質問
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解決
福澤諭吉の言葉とされている、「人生は芝居の如し。上手な役者が乞食になることもあれば、大根役者が殿様になることもある。とかく、あまり人生を重く見ず、捨て身になって何事も一心になすべし。」について、その出典を知りたい。
- 回答
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福澤諭吉の言葉ではない。なぜ福澤の言葉ということになったのか、本当は誰の言葉なのかは不明である。
- 回答プロセス
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名言・名句事典、人生訓関連図書、福澤諭吉全集、福澤諭吉の伝記資料にあたった。
『人生名言集』『格言の花束』『心に響く名言辞典』に福澤諭吉の言葉として掲載されているが、いずれも出典には触れていない。
名言事典・福澤諭吉の伝記・人生訓の本、いずれも記述なし。
慶應義塾大学メディアセンターに調査依頼をしたところ、同大学内福澤研究センターからの回答ということで、「福澤諭吉の言葉ではない」との情報を得る。
なお、インターネットに『福翁自伝』が出典であるとの情報があり、確認をしたが、該当の文言の発見には至らなかった。
その他調査済み資料は以下の通り。
『独立自尊』『福翁自伝』『福澤諭吉の思想と現代』『福澤諭吉の真実』『福澤諭吉と福翁自伝』『福澤諭吉研究』『福澤諭吉全集』『福澤諭吉名言集』『福翁百話』『格言大事典』『世界の人生論 12』『人を動かす名言名句大事典』
- 事前調査事項
- NDC
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- 個人伝記 (289 9版)
- 語彙 (814 9版)
- 人生訓.教訓 (159 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 福澤 諭吉(フクザワ ユキチ)
- 名言
- 人生訓
- 明治時代-語彙
- 照会先
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- 慶應義塾大学メディアセンター
- 寄与者
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- 慶應義塾大学内福澤研究センター
- 備考
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慶應義塾メディアセンターより、留意点として次のような情報をいただいた(2006年4月)。
似たような文として、『文明論之概略』(『福澤諭吉全集』 第4巻 p39)に「文明は恰も一大劇場の如く、制度文学商売以下のものは役者の如し。此役者なるもの各得意の芸を奏して一段の所作を勤め、よく劇の趣意に叶ふて真情を写しだし、見物の客をして悦ばしむる者を名けて役者の功なる者とす。」という文がある。似たようなフレーズがあるが、言っていることは全く異なると思われる。
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000029689