レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023年08月01日
- 登録日時
- 2023/12/26 17:49
- 更新日時
- 2023/12/26 17:50
- 管理番号
- 市川20230801-02
- 質問
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解決
唄い出しが、①「みかんのはながさいてます」、②「うみはあらうみむこうはさどよ」という曲の背景と作詞者を知りたい。
- 回答
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『童謡名曲事典』(長田暁二/著 全音楽譜出版社 2020)に唄い出しによる曲目索引あり。
①はp.522-525に「みかんの花咲く丘」加藤省吾作詞とあり。(唄い出しは、正しくは「みかんのはながさいている」。)曲の背景として、明治21年、NHKのラジオ放送で東京と静岡県伊東市とを結ぶ二元放送の前日に、作曲者の海沼實が‟川田正子の歌で静岡に相応しい童謡を”という依頼を受けた。そこで静岡県出身で大ヒットを手掛けている童謡作詞家の加藤に、伊東に相応しいみかんや丘の上から見た海や船などを入れてほしいと注文し、20分ばかりで詞を完成させたという記述あり。
同様の経緯が、『「みかんの花咲く丘」わが人生』(加藤省吾/著 1989 芸術現代社)p.13-32、『みかんの花咲く丘 川田正子--歌とその時代』(恋塚稔/著 東京書籍 1984)p.164-180にも記されている。
②はp.326-329に「砂山」北原白秋作詞とあり。曲の背景として、大正11年に北原白秋が講演で新潟市を訪れた際、小学生による歓迎童謡音楽会が催され、この席で、子ども達に新潟をテーマにした童謡を作る約束をした。音楽会の後、学校の先生達と浜を散歩し、荒海を眺めながら詩想を練ったという記述あり。
同様の経緯が、『白秋全集 第18巻 童謡論集』(北原白秋/著 アルス 1930)p.442-445にも記されている。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 声楽 (767 10版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000344046