レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019年06月20日
- 登録日時
- 2020/10/11 09:46
- 更新日時
- 2024/01/15 11:23
- 管理番号
- 横浜市中央2592
- 質問
-
解決
明治・大正期にかけての横浜の寄席について知りたい。
- 回答
-
調査結果は次のとおりです。
1 横浜の寄席の沿革・一覧
明治・大正期に横浜に存在した寄席の名称や所在地について、以下の資料に記載があります。
(1) 『横浜市史稿 風俗編』横浜市役所/編纂 横浜市役所 1932.9
p.249-260 第5章第2節 寄席
文久元(1861)年頃から大正期にかけての横浜の寄席の沿革、各時期ごとに存在した寄席の名称、所在地の記載があります。
口絵24、25枚目
寄席丸竹の定席様子を描いた絵と、明治30(1897)年頃の富竹の外観を撮影した写真があります。
(2) 『横浜名所図会(風俗画報増刊第257号)』井上卓二/編 東陽堂 1902.10
p.29-30 「芝居及寄席」
明治の横浜の寄席の沿革、名称・所在地が記載されています。
この資料は横浜市立図書館デジタルアーカイブ「都市横浜の記憶」で閲覧できます。
https://archive.lib.city.yokohama.lg.jp/museweb/detail?cls=collect_01&pkey=00005041
(3) 『横浜繁昌記 復刻版 よこれき双書』(明治36(1903)年4月刊行の復刻版)
横浜新報社著作部/著 横浜郷土研究会/編 横浜郷土研究会 1997.3
p.378-379
明治36年頃の横浜の寄席の名称・所在地の記載があります。
(4) 『横浜・野毛の商いと文化 横浜商科大学野毛まちなかキャンパス』 野毛地区街づくり会/編 横浜商科大学 2011.8
p.112-118
明治の横浜にあった富竹亭や新富亭について、寄席の規模や出演者、演目等の記述があります。
2 演芸関係者の回想・聞書
(1) 『寄席の息子と英文学』 竹内秀雄/著 竹内秀雄 1980.9
p.19~23,39~68
明治末期から大正期にかけての新富亭を中心とした横浜の演芸について書かれています。
(2) 『寄席切絵図』三遊亭圓生/著 青蛙房 1977.11
p.185-213
落語家の6代目三遊亭圓生により、明治末から大正期の横浜の寄席について、当時のことを回想した内容が書かれています。
主に新富亭・若松亭・寿亭・新寿亭については、p.187に所在地を記した地図が掲載されています。
(3) 「神奈川県の演芸出演者聞書雑資料」柳家つばめ
『神奈川史談 第13号』 神奈川県立図書館 1971.3
p.61~81
明治末期から昭和初期にかけての神奈川県内の寄席について、当時の出演者から聞いた内容をまとめています。
3 寄席に関わりのある人物について
(1) 『開港五十年紀念横浜成功名誉鑑』森田忠吉/編 横浜商况新報社 1910.7
p.872-875
富竹亭、新富亭、本牧亭の亭主と寄席について書かれています。
この資料は横浜市立図書館デジタルアーカイブ「都市横浜の記憶」で閲覧できます。
https://archive.lib.city.yokohama.lg.jp/museweb/detail?cls=collect_01&pkey=00002235
(2) 『よこはま芸人 痴遊からひばりまで』港家千潮/著 横浜歴史研究普及会 1988.3
横浜に関わりのあった、講談・落語・浪曲等の芸人について書かれています。
4 その他の資料(新聞記事、寄席ビラ、絵葉書、統計)
(1) 「横浜の芸能-明治期新聞記事集成 第一集~第五集」倉田喜弘/編集
(『横浜開港資料館紀要 第11号~15号』横浜開港資料館 1993.3-1997.3)
横浜の芸能(演芸の他に演劇、音楽等を含む)に関する新聞記事等を、明治元(1868)年から明治45(1912)年まで年代順にまとめています。
(2) 『寄席百年 橘右近コレクション』 橘右近/著 小学館 1982.12
寄席に関するビラや錦絵、番附等のコレクションをまとめた資料です。
掲載されているコレクションには、明治期横浜の富竹亭、万竹亭、丸竹亭、新富亭等の寄席ビラが含まれています。
(3) 『横浜アーカイブス Archive series』 服部一景/構成・文
生活情報センター 2006.7
富竹亭と新富亭の外観が写された絵葉書が掲載されています。
p.72「馬車道通」富竹亭
p.137「吉田橋通り」富竹亭
p.146-149「伊勢佐木町通の賑ひ」新富亭
富竹亭と新富亭の絵葉書については、4(3)で紹介している他にも
横浜市立図書館デジタルアーカイブ「都市横浜の記憶」で閲覧できます。
「横浜馬車道通」https://archive.lib.city.yokohama.lg.jp/museweb/detail?cls=collect_01&pkey=00006001
「横浜吉田橋通り」https://archive.lib.city.yokohama.lg.jp/museweb/detail?cls=collect_01&pkey=00006850
「横浜伊勢佐木町通の賑ひ」
https://archive.lib.city.yokohama.lg.jp/museweb/detail?cls=collect_01&pkey=00007141
(4) 『神奈川県統計書 大正2年』 神奈川県/編 神奈川県 1915.3
p.362 「第十四 警察 329 寄席興行」
義太夫、落語、講談、浪花節等について、それぞれの興行日数、入場人員の統計を確認することができます。
大正2(1913)年以降の大正期の統計は、各年の統計書に掲載されています。
この資料は横浜市立図書館デジタルアーカイブ「都市横浜の記憶」で閲覧できます。
https://archive.lib.city.yokohama.lg.jp/museweb/detail?cls=collect_01&pkey=00002578
※横浜の芝居小屋については、下記のレファレンス事例を参照してください。
「横浜市(中区・西区・神奈川区界隈)の寄席・芝居小屋など演芸場について調べています。
大正から昭和(大戦後の米軍占領期)頃まで相当数の民間施設があった模様ですが、
それらについて研究・言及した資料を探しています。」
https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000149894
インターネット情報の最終確認日は2023年12月25日です。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 劇場.演出.演技 (771 8版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000288149