1.『地理歴史教育新潟県唱歌』(内田慶三/作詞 明治34年)の歌詞について
当館所蔵資料を調査しましたが、歌詞の全文を掲載する資料は見つかりませんでした。
なお、(1)に歌詞の一部が記載されています。また当館所蔵資料ではありませんが、(2)の論文により詳しい歌詞の記載が見つかりました。参考までに申し添えます。
(1)『新潟県教育百年史』明治編(新潟県教育百年史編さん委員会/編 新潟県教育庁 1970)
p1247「206号 教材用副読本内容の一部」内「(1)地理歴史教育新潟県唱歌(全)」に、該当の唱歌に関する記述があります。
越後国の一例として「我日の本の大国と…」から、佐渡国の一例として「寺泊より西の方…」からはじまる歌詞が記載されています。
(2)「新潟県地理唱歌の地理教育的考察 地理歴史教育新潟県唱歌にも触れて」(山口幸男/著 『群馬大学教育実践研究』19号 群馬大学教育学部附属学校教育臨床総合センター 2002年3月 p19~41)※当館所蔵資料ではありません。
地理歴史教育新潟県唱歌の歌詞の構成や特色について書かれています。また、巻末に歌詞の一部が抜粋収録されています。
なお、こちらの論文は、インターネット上で閲覧できます。詳しくは以下のURLをご参照ください。
「群馬大学教育学部附属学校教育臨床総合センター」
[URL:
https://center.edu.gunma-u.ac.jp/html/outline.html]【最終確認日2023/2/17】
※「過去のセンター紀要の論文リスト」内「No.19 2002年」に掲載されています。
.新潟県の鉄道唱歌に関する資料について
当館所蔵資料を調査したところ、(3)~(10)に新潟県の鉄道唱歌の歌詞が見つかりました。(3)(4)には大和田建樹の、(5)~(9)には田村文吉の作詞した歌詞がそれぞれ記載されています。
なお、当館所蔵資料ではありませんが、国立国会図書館で所蔵する(11)の資料にも該当の歌詞が見つかりました。
また以下の資料のうち(5)、(10)(11)は、「国立国会図書館デジタルコレクション」上で全文が公開されています。各タイトル等をキーワードに検索すると、デジタル画像にてご覧いただけます。参考までに申し添えます。
【大和田建樹の作詞】
(3)『鉄道唱歌と地図でたどるあの駅この街』(今尾恵介/著 朝日新聞出版 2016)
「第4集 信越・北陸篇」内p143~154に、31番「豊野と牟礼と柏原…」から49番「波路安けく直江津に…」までの歌詞が記載されています。また、それぞれの歌詞に地図や解説があります。
(4)『新潟市義務教育史』明治編(新潟市義務教育史編集委員会/編 新潟市教育委員会 1973)
p613~616「歌唱科と教材」内p614に、(3)の歌詞のうち、信越線の部「おるれば渡る信濃川…」が記載されています。新潟市民の歌った歌詞に、若干の異同があったことに関する記述があります。
【田村文吉の作詞】
(5)『越後鉄道案内』[大正2年版](越後鉄道株式会社/編 越後鉄道 出版年不明)
巻頭[頁数なし]に「越後鉄道唱歌」と題し、「汽笛一声白山を はやわが汽車は離れたり…」からはじまる歌詞が記載されています。
(6)「越後鉄道唱歌」(栃倉九郎/著 『内野の今昔』14号 内野の今昔を語る会 1996年8月 p52~56)
p53~54「3、越後鉄道唱歌もあった」に(4)と類似する全17番の歌詞が記載されています。
(7)「越後鉄道唱歌」(藤沢法竜/著 『弥彦郷土誌』6号 弥彦郷土史クラブ/編 弥彦村教育委員会 1989年12月 p52~56)
p52~53「越後鉄道唱歌」に、(4)と類似する全17番の歌詞が記載されています。なお、大正5年10月、弥彦線完成を祝し、旗行列が行われた際に歌ったものとあります。
(8)「越後の鉄道唱歌」①~④(武田克忠/著 『内野の今昔』17号 内野の今昔を語る会 1999年8月 p67,p89,p116,p129)
p67①:作詞者田村文吉の略歴が書かれています。
p89②:(4)と類似する歌詞が記載されています。
p116③:②の歌詞の続きと、大正12年に作られた「汽笛一声我汽車は はや白山を離れたり…」からはじまる歌詞が記載されています。なお、著者は「…恐らく田村文吉氏の作品に同業関係者が、燕弥彦を加えたものであろう」と推測しています。
p129④:③の歌詞の続きが記載されています。
(9)「越後鉄道唱歌」(小林文治郎/著 『越後吉田町毛野賀多里』 創刊号 吉田町郷土史研究会/編 吉田町教育委員会 1991年11月 p67~69)
p67~68に(5)の歌詞と類似する歌詞が記載されています。故人の遺品の整理中に見つかったもので、詳細は不明である旨の記述があります。
【作詞者不詳】
(10)『北越鉄道案内』(北越鉄道株式会社営業課/編・発行 1903)
p9~12「北越鉄道の歌」に「費長房にはあらねども…」からはじまる歌詞が、p13~16「北越鉄道駅名の歌」に「北越鉄道線路には…」からはじまる歌詞が、それぞれ記載されています。
(11)『長岡鉄道案内』(木村松二郎/編 長岡鉄道 1916)※当館所蔵資料ではありません。
巻頭[頁数なし]に「長岡鉄道唱歌」と題し、「大江凡そ一百里…」からはじまる歌詞が記載されています。