レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021/07/30
- 登録日時
- 2021/09/03 00:30
- 更新日時
- 2021/09/03 00:30
- 管理番号
- 6001050033
- 質問
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解決
明治43年9月に山田式1号飛行船が飛んだ区間を知りたい。また、飛行船の写真も見たい。
- 回答
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山田式1号飛行船は初の国産飛行船で、山田猪三郎氏が製作しました。
明治43年(1910)に東京市大崎町(現品川区大崎)の気球製作所から目黒村駒場(現目黒区駒場)にある農場の間を飛行しました。以下の資料に記述があります。
・『日本航空史年表:証言と写真で綴る70年』(日本航空協会 1981)
「第1編 勇気ある挑戦者たち 1910~1952」
年表の1910年(明43)9月8日「国内航空」欄に「山田式飛行船第1号、大崎~目黒間を初飛行」と記載されています。(p.10)
・『航空の事典』(小川利彦、野沢正、渡辺敏久/共著 岩崎書店 1957)
「航空年表」の1910(明治43)9月「日本」の欄に「山田式第1号飛行船、大崎より目黒に飛行」と記載されています。(p.431)
・『飛行船の歴史と技術 (交通ブックス308)』(牧野光雄/著 交通研究協会 2010.8)
第6章「日本における飛行船史」「山田式軟式飛行船」(p.98-101)
「山田式第1号船は全長30m、総体積1,000㎥、自動車用14馬力のガソリン・エンジンを搭載し、1910年9月8日、東京市大崎町の気球製作所から目黒村駒場にある農場までの飛行に成功した。国産初の飛行船と言える。」(p.99)
次の資料には、写真が掲載されています。
・『わが心のキティホーク:世界航空史跡探訪』(木村秀政/著 平凡社 1981.4)
「山田猪三郎の生涯―先覚者の歩いた茨の道」(p.143-160)
「山田式1号飛行船(1910年)」の写真が掲載されています。(p.146)
また、山田式1号飛行船について、「前年[1910年]九月八日に自由飛行に成功したわが国初の国産飛行船(後略)」と記されています。(p.144)
次の資料には、山田式飛行船の飛行した日程について、明治42年9月8日と記載されています。また、写真が掲載されています。
・『日本航空史 明治・大正編』(日本航空協会/編集 日本航空協会 1956)
「前史・明治篇 その二 黎明の明治末葉期」「(一)軍航空の発祥臨時軍用気球研究会」(p.21-27)
「かねて製作を急いでいた山田式一号飛行船がとにもかくにも完成したので、大崎の工場でガスの充塡をはじめ、慎重な地上試験を重ねていたが、やがて繋留飛揚にも成功したので九月八日、いよいよ自由飛行のだんどりとなり、コースを大崎から駒場に選び、操縦には山田氏門下の折原国太郎氏が当たることになった。」と記載されています。(p.26)
また、「山田式第一号飛行船」の写真が掲載されています。(p.26)
「主要事項年表」(p.848-851)には明治43年9月8日に「山田式飛行船飛ぶ」と記されています。
・「和歌山文化情報アーカイブ事業和歌山県ふるさとアーカイブ」に「紀の国の先人たち 山田猪三郎」が掲載されています。(2021/7/30現在)
https://wave.pref.wakayama.lg.jp/bunka-archive/senjin/yamada.html
「明治43年(1910)に山田式1号飛行船を完成させ、品川区大崎から目黒区駒場間を足かけ2日をかけて、国産飛行船による初の往復飛行を行った。」との記述があります。
[事例作成日:2021年7月30日]
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 航空運輸 (687 10版)
- 参考資料
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- 日本航空史年表 日本航空協会 1981 (10)
- 航空の事典 小川利彦,野沢正,渡辺敏久共著 岩崎書店 1957 (431)
- 飛行船の歴史と技術 牧野/光雄∥著 交通研究協会 2010.8 (98-101)
- わが心のキティホーク 木村/秀政∥著 平凡社 1981.4 (143-160)
- 日本航空史 明治・大正編 日本航空協会∥編集 日本航空協会 1956 (21-27)
- https://wave.pref.wakayama.lg.jp/bunka-archive/senjin/yamada.html (和歌山文化情報アーカイブ事業和歌山県ふるさとアーカイブ 紀の国の先人たち 山田猪三郎(2021/7/30現在))
- キーワード
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- 飛行船(ヒコウセン)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000304172