レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023/4/7
- 登録日時
- 2023/08/06 00:31
- 更新日時
- 2024/03/30 00:43
- 管理番号
- M23040715141456
- 質問
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ツワブキを食べることはできるのか。また食用する場合には、調理方法などについて知りたい。
- 回答
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①『原寸大花と葉でわかる山野草図鑑』には、ツワブキは「本州福島、石川県以西~沖縄まで分布する多年草。(中略)西日本では、東日本でフキを食用とするのと同じように食用にする。若い茎葉を佃煮(つくだに)にしたものがキャラブキ。」とある。
②『園芸植物大事典 3 スウ?ハナ』には「野菜としての利用」に「食用とした歴史も古い。(中略)山菜として利用され、とくに、九州南部では山取りされたものが市販されている。」とある。
食用する場合については「おもに若い葉柄を利用する。2~6月にかけて、全体が、灰褐色の綿毛におおわれ、葉身が内側に巻き込まれた状態のものを収穫する。採取時期を失すると利用できないので注意を要する。皮をむき、ゆでて水にさらした後、あえ物、煮物、揚げ物に、また、塩漬け、かす漬けなどの漬物にも利用する。そのほか、蕾は10~12月に収穫し、揚げ物、酢の物とし、葉身は煮しめとする。」と説明がある。
③『ツワブキ』のコラム「ツワブキを食べる」には、「ツワブキは、江戸時代初期の園芸書『花譜』に「茎を切って皮を取り、茹でて食べる」と書かれてあり、山菜として古くから食べられていたらしい。「茎」とあるが、正確には葉柄である。」と記述されている。また、ツワブキの郷土料理を『日本の食生活全集』(農山漁村文化協会刊)からの引用で紹介している。
紹介県:高知県、長崎県、宮崎県、熊本県、鹿児島県
上記、紹介県のうち、2県の資料を紹介する。
④『日本の食生活全集43 聞き書 熊本の食事』では、つわのきんぴらの作り方として「つわは、皮をむいて水につける。あくが強いので、指先が真っ黒に染まり、四、五日はとれない。途中で水をかえながらあく抜きしたつわは二寸ほどに切りそろえ、油で炒めたあと、醤油と砂糖少々で味つけし、こしょうを好みで入れる。」と説明がある。
⑤『日本の食生活全集46 聞き書 鹿児島県の食事』では、年の夜と正月に必ず出る料理「つわ煮もの」の作り方として「つわの皮をむいて、ふうなべ(一斗くらい入る大なべ)でゆでる。あくが強いので二、三日水にさらす。(中略)三升炊きのなべに、豚骨を入れて煮る。ほどよく煮えたころに、水にさらしたつわをしぼり、適当に切ってなべに入れ、味噌味にして煮る。おろしぎわに、にんにくの葉を加える」と説明されている。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 花卉園芸[草花] (627 9版)
- 参考資料
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①高橋良孝『原寸大花と葉でわかる山野草図鑑』 成美堂出版,2007,319p.参照はp.239.
②塚本洋太郎『園芸植物大事典 3 スウ?ハナ』 小学館,1989,598p.参照はp.303-305.
③奥野哉『ツワブキ』 誠文堂新光社,2017,239p.参照はp.20.
⑤『日本の食生活全集43 聞き書 熊本の食事』 農山漁村文化協会,1987,357p.参照はp.320.
④『日本の食生活全集46 聞き書 鹿児島県の食事』 農山漁村文化協会,1989,357p.参照はp.306-307.
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①高橋良孝『原寸大花と葉でわかる山野草図鑑』 成美堂出版,2007,319p.参照はp.239.
- キーワード
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- ツワブキ 食用
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- M2023040715105341456
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 全年齢
- 登録番号
- 1000337043