レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021/11/1
- 登録日時
- 2021/12/29 00:31
- 更新日時
- 2024/03/30 00:42
- 管理番号
- M21092316015053
- 質問
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イチジクはどのように実がなるのか。虫が受粉しているのか。
- 回答
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①『育てて楽しむイチジク 栽培・利用加工』のp.18-19には、「幼果を割るとひげのような無数の細長い突起がびっしり内側に向かって並んでいます。この一つ一つが小花といわれる花です。ほぼすべてが雌花なので、そのままでは受粉が成立しないのですが、23頁で詳述するとおりイチジクには雄花を持つ「カプリ系」と呼ばれる野生種があり、その花粉をイチジクコバチという蜂が運んできて芽から幼果にもぐり込んだときに受粉できる仕組みになっています。もっとも、日本にはこのイチジクコバチが生息しておらず、実際には受粉はおこなわれません。それでも、日本で広く栽培される蓬莱柿や桝井ドーフィンなど、コモン系と呼ばれる多くのイチジク品種は受粉がなくても結実する性質(単為結果性)があり、蜂がいなくても実をならすことができるのです。」と記述されている。p.23に受粉による系統・分類がされており、カプリ系、スミルナ系、サンペドロ系、コモン(普通)系の4系統があることがわかる。
②『果樹園芸学』のp.24-25には「イチジクは花の種類と受粉の必要性の有無によって、カプリ系、スミルナ系、普通系およびサンペドロ系の4群に分けられる。このうちカプリ系は、イチジクコバチと共生関係にある。果実内にコバチがいるのでカプリ系の果実は食用には適さないが、スミルナ系の受粉・受精にはこのコバチによる送粉が必要である。これをカプリフィケーション(caprification)とよんでいる。」「日本で栽培されるイチジクは普通系で夏果と秋果を産するが、単為結果(parthenocarpy)するため受粉は必要ない。」と記述されている。
③『園芸植物大事典1』④『果実の事典』⑤『果樹園芸大百科13イチジク』にも、同様の記述がみられる。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 果樹園芸 (625 9版)
- 参考資料
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①細見彰洋『育てて楽しむイチジク 栽培・利用加工』 創森社,2017,97p. 参照はp.18-19, 23-26.
②米森敬三, 平智ほか『果樹園芸学』 朝倉書店,2015,224p. 参照はp.24-25, 112-113.
③『園芸植物大事典 1 ア?キキ』 小学館,1988,598p. 参照はp.216-219.
④杉浦明,宇都宮直樹ほか『果実の事典』 朝倉書店,2008,672p. 参照はp.144-150.
⑤農文協『果樹園芸大百科 13 イチジク』 農山漁村文化協会,2000,257p. 参照はp.13-15.
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①細見彰洋『育てて楽しむイチジク 栽培・利用加工』 創森社,2017,97p. 参照はp.18-19, 23-26.
- キーワード
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- イチジク
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- M2021092316082915053
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 全年齢
- 登録番号
- 1000309763