レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年08月19日
- 登録日時
- 2022/08/23 10:23
- 更新日時
- 2022/10/19 10:03
- 管理番号
- 相大-R4-005
- 質問
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解決
磯部頭首工について知りたい。
- 回答
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磯部頭首工は相模川左岸の用水路で、江戸時代の「新戸・座間・入谷・新田・磯部村五ヵ村圦樋(いりひ)」が基になっている。
出水や改修により場所が移動し、文久元年(1861)頃にほぼ現在の場所になる。その後石造になり、昭和15年(1940)3月31日県営相模川左岸用排水改良事業により現在の頭首工が完成した。昭和22年9月15日の大洪水で、頭首工堰堤部を大破し、取水不能になり、復旧工事で昭和23年6月竣工し現在に至る。
以下の資料を提供した。
『相模原事典 改訂版』
『相模原市史 第2巻』
『相模原市史 第4巻再版』
- 回答プロセス
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頭首工について調べる。
『日本国語大辞典第2版 9』 小学館 2001 【s17799776 R813.1アカ】
p973 「頭首工」あり。 「河川や湖沼から用水を水路に引き入れるための施設。取り入れ口、取水堰からなる。」と記載あり。
郷土史関連の棚で探す。
『相模原事典 改訂版』 涌田佑/著 日相出版 2020 【s28920056 K1-21 アオ】
p26 「磯部堰」あり。「磯部にある相模川の取水用の堰で、頭首工や水門から成る。」とあり、相模川左岸用排水改良事業によって堤が築造されたこと、その後相模ダムや砂利採取による河床低下、対岸厚木側の右岸用水の採取量増加などによって障害がでるようになり、五ヵ年の県営用水障害対策事業が施行され、昭和44年(1969)3月完成、現在の姿となったとの記載あり。
『相模原市史 第7巻再版 年表・総目次・索引』 相模原市/編 相模原市 1988 【s15524374 K1-21 アオ】
p216 索引に「磯部頭首工」あり。以下の資料にあたる。
『相模原市史 第2巻』 相模原市/編 相模原市 1967 【s15524341 K1-21 アオ】
p593-616 「第三章近世後期の相模原」に「磯部村五ヵ村圦樋(いりひ)」の項あり。
相模川からの用水を新戸・座間・入谷・新田・磯部五ケ村にひくための用水路である。「圦樋」は「正徳年間(1711-1716)の磯部村絵図によると上磯部部落の北端、現在の鳩川放水路のあたりかと思われる地点」にあったが、その後の出水や改修により、移動し文久元年(1861)2月の川除堤の大普請でほぼ現在の場所となる。「五ヵ村圦樋はその後ほぼ同じ構造で石造に改め、昭和15年(1940)3月31日県営相模川左岸用排水改良事業により現在の頭首工が完成」との記載あり。(文政6年(1823)五ヵ村圦樋の構造図あり。)
『相模原市史 第4巻再版』 相模原市/編 相模原市 1988 【s15524002 K1-21 アオ】
p375-378 「第2章昭和初期の相模原 第4節相模川河水統制事業と相模原開田計画 相模川左岸土地改良事業」あり。事業の経緯があり、昭和15年(1940)10月竣工となった。「昭和22年9月15日の大洪水で、頭首工堰堤部を大破し、取水不能」になり、復旧工事で昭和23年6月竣工したとの記載あり。
*注【 】内は当館の資料番号と分類記号
- 事前調査事項
- NDC
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- 農業経済・行政・経営 (611 9版)
- 関東地方 (213 9版)
- 参考資料
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- 『相模原市史 第2巻』 相模原市/編 相模原市 1967
- 『相模原市史 第4巻再版』 相模原市/編 相模原市 1988
- 『相模原事典 改訂版』 涌田佑/著 日相出版 2020
- キーワード
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- 磯部
- 頭首工
- 五ケ村圦樋(ごかそん いりひ)
- 磯部堰
- 相模川左岸用排水改良事業
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000320170