レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年04月01日
- 登録日時
- 2022/12/20 18:14
- 更新日時
- 2022/12/20 18:14
- 管理番号
- 市川20220401-03
- 質問
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解決
アフリカに自生している植物「バオバブ」が、先住民にとって植物信仰の対象になっているという話を聞いた。どのような木として信仰されていたかなどが知りたい。
- 回答
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『心に響く樹々の物語』(ダイアン・クック他/写真・文 日経ナショナルジオグラフィック社 2017)p.62に、「キンバリー地方の先住民アボリジニにとって、バオバブは並外れて貴重な存在だった。精神面では、力強い精霊の宿る場所として人々の心の支えとなり、実用面では、乾季の豊かな水源として命を支える。」との記述が確認できる。
『木々の恵み』(フレッド・ハーゲネーダー/著 毎日新聞社 2009)p.22には、「この木は貴重な水資源になることから、部族の人々にとってはまさに「命の木」であり、それにふさわしい尊敬と感謝の念を表す習慣や儀式は有史以前にまでさかのぼることができます。さらに、いくつかの国では部族の重要な人物(中略)が死んだ時の埋葬の儀式で、水源として使われなくなったバオバブの、割れて空洞になった内部に死体を安置する風習があります。これは、彼らにとってバオバブの木は死者の魂が霊界に向けて旅立つ時に通る門と考えられているため」とある。
『世界の巨樹・古木』(ジュリアン・ハイト/著 原書房 2016)p.224においては、「アフリカでは、バオバブは昔から宗教的に重要な木で、古いバオバブには大いなる精神が宿ると信じられていた。少年がバオバブの樹皮に含まれる水で沐浴すれば、この木のように大きく強い大人になれると言い伝えられていた。バオバブは力、知恵、健康、そして長寿のシンボルなのである。」との記述が確認できる。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 森林立地.造林 (653 10版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000326073