レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021年07月06日
- 登録日時
- 2022/01/12 12:01
- 更新日時
- 2023/03/31 18:00
- 管理番号
- 広県図2022012
- 質問
-
未解決
『明治船名録 明治39年』逓信省編(p.560)に掲載されている1~3の船渠について知りたい。
1 岩崎乙吉(尾道)
2 能地船渠KK(能地)
3 望月佐平(木ノ江)
それぞれの築造当時の船渠の構造について調べている。イラストや写真がないか。
- 回答
-
質問の1~3について,イラストや写真等が掲載された資料や,築造当時の船渠の構造について書かれた資料は見付かりませんでした。
関連記述があったのは,参考資料のとおりです。
1 岩崎乙吉(尾道)
参考資料1『向島町史 通史編』【H21.44/ムカイ100/1ア】
p.615-619 会社・工場の生成
p.617 表2-4-53 工場表
会社・工場の欄に尾道船渠造船所の記載があります。持ち主に岩崎乙吉の名前がある他,所在地,創業年月,製造品,職工(男・女・計)が書かれています。
p.618 「『広島県統計書』にあらわれるのは、一九〇四(明治三七)年創業の尾道船渠造船所が初出である。岩崎乙吉が、職工二〇人で船舶の修理を手がけた。(略)」
p.619 「尾道船渠の業況について、『芸備日日新聞』は、一九〇七年に、新造船がつくられる程度の鉄工部を完備し、一〇〇〇トンまでの入渠は差し支えない、と紹介した。(略)」
p.659-661 尾道船渠の展開
p.660 「尾道船渠の支配人は、岩崎栄造が引き継いでいた。一九一七(大正六)年に海面埋立てを出願してから、二年を経過していたのである。」
参考資料2『備後向島岩子島史』【H21.44/Su22aア】
p.678-680 造船業
p.678 「明治末年から大正に入ると、(略)向島船渠株式會社が出來、續いて尾道船渠會社が出來、(略)其後、不景氣來と共に、尾道船渠會社は悲運に惠まれ全く休業し續いて、廃業するに至つたが、(略)」
参考資料3『尾道市史 上巻』【H21.42/O67-2/1】
※ [ ]内は当館が補記しています。
p.413 乾船渠及船渠
種別,形状(面積,長,幅,水深)等の記述があり,所在地は「同[御調郡向島西村],経営者は岩崎乙吉ではありませんが,岩崎榮造の名前があります。
2 能地船渠KK(能地)
参考資料4『三原市史 第2巻』【H21.41/Mi17/2ア】
p.825-826 その他の造船業
p.826 能地船渠株式会社
「能地村では、明治二十二年(一八八九)ごろ宇和島にドック(能地船渠株式会社)が資本金一万円で建設された(幸崎小『創立百周年記念誌』。(略)」
参考資料5『わがまちの海運業:三原市幸崎町能地の海運史』【H68.41/シンヒ105ア】
p.89-96 井藤造船所と幸陽船渠
p.89 「当造船所は明治三十二年(一八九九年)、既存の能地船渠(明治二十二年発足)を引継いで創立された。」
参考資料6『創立百周年記念誌』[三原市立幸崎小学校創立百周年記念誌編集委員会/編],三原市立幸崎小学校,1975【H37.41/Sa25】
※ 『三原市史 第2巻』(前出)のp.826に,出典として記載されている資料です。
p.88-91 舟作り場の発展
p.88-89に能地船渠株式会社に関する記述があります。
p.89に能地船渠株式会社を引き継いだ井藤造船所(大正初期)の小さな白黒写真が掲載されています。
3 望月佐平(木ノ江)
参考資料7『図説 大崎島造船史』【H55.34/フクキ88ア】
※ [ ]内は当館が補記しています。
p.75-76 明治・大正・昭和時代の造船所
p.75 「西暦:一九〇四
年号:〃[明治]三七
事業所名:丸殿船渠〃[造船所]
代表者名:望月佐平
地名:木江
備考:木江庁舎跡、工員三〇〇人、昭和初期廃止」
参考資料8『広島県における造船工業の発展過程』【H55/Ta33】
p.13-21 第1次大戦下の造船ブーム
p.19 県下造船所における建造または計画中の大型木船 ―大正6年8月現在―
表に「丸殿(原文は,「殿」を丸で囲っています。)船渠造船所」とあり,所在地や隻数,総トン数が書かれています。
参考資料9『芸南風土記』芸南新聞社/編,1961【H291.01/G32】
p.65-69 大崎上、下島の今昔
p.68 「○明治三八年(一九〇五)木江町丸殿船渠造船所が創立された。」
次の資料には関連記述は見付かりませんでした。
『広島県史 近代2』広島県/編,広島県,1981【H21/H73-3/7ア】
p.140-192 第一次大戦と工業の発達
p.145-153 造船工業の発達
『内海文化研究紀要 第9号』広島大学文学部内海文化研究室/編,1981【H05/N28/9】
p.45-55 木江町の造船業 湯浅典彦
『尾道市史 中巻』[尾道市役所/編],尾道市役所,1940【H21.42/O67-2/2】
『新修尾道市史 第3巻』青木茂/編著,尾道市役所,1973【H21.42/A53/3ア】
『新修尾道市史 第4巻』青木茂/編著,尾道市役所,1975【H21.42/A53/4ア】
『尾道大鑑』尾道大鑑編輯所/編輯,尾道大鑑編輯所,1933【H291.42/O67】
『尾道造船株式会社50年史』尾道造船,1993【H55.42/オノミ93ア】
『尾道の海をめぐる歴史と文化』尾道学研究会/編集,尾道市教育委員会文化振興課/監修,海事都市尾道推進協議会,2011【H20.42/オノミ111ア】
『豊田郡誌』豊田郡教育会/編纂,臨川書店,1985,(復刻 原本:豊田郡教育会 1935年刊)【H291.34/To93bア】
『大崎町史』大崎町史編修委員会/編,広島県豊田郡大崎町,1981【H21.34/O73ア】
『大崎上島東野村史 上巻』福本清/著,[広島県豊田郡東野村/編],[豊田郡東野村教育委員会/編],広島県豊田郡東野村,豊田郡東野村教育委員会,1962【H21.34/H55/1】
『藝南の産業と観光文化』芸南新聞社/編,芸南新聞社,1971【H291.01/G32-2】
『備後物語 続』村上正名/著,二葉印刷出版部,1974序【H21.02/Mu43/2ア】
『芸備史』下尾善太/著,歴史図書社,1980【H28/Sh54a】
『瀬戸内造船業の攻防史』寺岡寛/著,信山社出版,2012【H55/テラヒ112ア】
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 海洋工学.船舶工学 (550 9版)
- 参考資料
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1『向島町史 通史編』向島町史編さん委員会/編集,向島町,2000【H21.44/ムカイ100/1ア】
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002893315-00 (p.615-619 会社・工場の生成) -
2『備後向島岩子島史』菅原守/編纂,聚海書林,1981【H21.44/Su22aア】
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001513662-00 (p.678-680 造船業) -
3『尾道市史 上巻』[尾道],尾道市役所,1939【H21.42/O67-2/1】
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I081790158-00 (p.413 乾船渠及船渠) -
4『三原市史 第2巻』三原市役所/編集,三原市役所,2006【H21.41/Mi17/2ア】
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I079474257-00 (p.826 能地船渠株式会社) -
5『わがまちの海運業:三原市幸崎町能地の海運史』眞梶裕充/執筆,郷土と南山先生を語る会/編集,郷土と南山先生を語る会,2005【H68.41/シンヒ105ア】
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000007715656-00 (p.89-96 井藤造船所と幸陽船渠) -
6『創立百周年記念誌』[三原市立幸崎小学校創立百周年記念誌編集委員会/編],三原市立幸崎小学校,1975【H37.41/Sa25】
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I114256584-00 (p.88-91 舟作り場の発展) -
7『図説 大崎島造船史』福本清/編,木江地区造船海運振興協議会,1988【H55.34/フクキ88ア】
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I065179263-00 (p.75-76 明治・大正・昭和時代の造船所) -
8『広島県における造船工業の発展過程』高橋衞/[著],広島商工会議所,1976【H55/Ta33】
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I114224779-00 (p.13-21 第1次大戦下の造船ブーム) -
9『芸南風土記』芸南新聞社/編,1961【H291.01/G32】
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I114188265-00 (p.65-69 大崎上、下島の今昔)
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1『向島町史 通史編』向島町史編さん委員会/編集,向島町,2000【H21.44/ムカイ100/1ア】
- キーワード
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- 岩崎乙吉
- 能地船渠KK
- 望月佐平
- 船渠
- 広島
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000310543