レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012年02月03日
- 登録日時
- 2012/02/03 15:10
- 更新日時
- 2013/09/06 18:21
- 管理番号
- 97-A-7
- 質問
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解決
南海地震について、あった時、範囲、震度、被害状況(特に愛媛県及び東予市)について知りたい。
- 回答
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【資料1】によると、昭和21年12月21日午前4時19分、和歌山県串本町の南約40㎞(北緯33.0度、東経135.6度)の海底付近を震源とする最大級の地震が発生。東海、近畿、中国、四国、九州地方の25府県での被害状況が述べられており、又、松山市の道後温泉が止まった他、瀬戸内海沿岸の塩田が津波で崩壊した。と記載されている。
【資料2】によると、南海地震はマグニチュウド8.1。地震活動に伴って大規模な地核変動があり、高知県の室戸岬で約110cm、紀伊半島の潮岬で約50㎝の隆起があった。これに対して、四国北部では、新居浜付近で55㎝、郡中(現伊予市)で30㎝。高縄半島の各地で、25~30㎝程沈下した。それにより、海岸部では、水田が一部水没したり、水田に海水が浸入したり、飲料水に塩水が侵入したり、海岸浸食が活発になって、思わぬ被害を蒙った地域が続出した。と述べられている
【資料3】を見ると、愛媛県地方は震度4(中震)から5(強震)、の地震に襲われ、死者26人、負傷者32人、家屋全壊553戸、半壊790戸、道路等破損191カ所に及ぶ被害となった。東予市でも、壬生川町の死者5人、負傷者15人、全壊半壊家屋570戸、国安村の死者4人、負傷者10人、全壊半壊家屋84戸をはじめ多くの被害を生じた。この地震で四国全体に地殻変動が起こり、高知県の室戸岬・足摺岬付近が南上がりに60~100㎝隆起し、徳島県の日和佐・牟岐地方、燧灘に面する東予地方は80~100㎝地盤が沈下した。この地盤沈下による影響は、飲料水・水田への塩分の浸透(塩害)や、あるいは、豪雨・高潮時に浸水となり現れた。そのため、護岸工事・樋門や機械排水設備の整備・堤防のかさ上げなど地盤変動(沈下)対策事業が実施された。との記載がみられる。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 地震学 (453 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】 『昭和災害史年表事典 昭和21年~昭和35年』 日外アソシエーツ編集部/編 日外アソシエーツ 1992年<請求記号:210.7 /184 /2>
- 【資料2】 『愛媛県史 地誌1 (総論)』 愛媛県史編さん委員会/編集 愛媛県 1983年<請求記号:K200 /31>
- 【資料3】 『東予市誌』 東予市誌編さん委員会/編集 東予市 1987年<請求記号:K291.6 /4>
- キーワード
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- 南海地震 なんかいじしん
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 事例出典『郷土資料に関する調査・相談事例集』 愛媛県図書館協会・愛媛県立図書館/編集 愛媛県立図書館 1997年
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000101038