①『ホタルの里』の「光らないホタル」の項目には、ホタルの種類として「たまごや幼虫、さなぎのときは光るのに、成虫になったら光らないホタルもいれば、メスは光っても、オスが光らないホタルもいます。」と書かれている。また、「光らなければ、オスもメスも、あいてに自分の話をつたえられないように思えます。しかし、光らないホタルたちは、光をつかわなくても、じゅうぶん、あいてにであえるような、くふうをしているのです。そのくふうとは、フェロモンとよばれるにおいです。メスがフェロモンをだすことで、その種類のオスはにおいをたよりに、メスのところにたどりつけるのです。」と記載がある。フェロモンにより異性と出会うホタルとしてオバボタル、クシヒゲボタル、ムネクリイロボタルが紹介されている。
②『ホタル』には、「ホタルはなぜ光る?」の項目で「ほとんど光らないホタルのおすとめすはどんな方法で出会うのでしょう。よく光るホタルは夜行性で、複眼が発達していますが、光らないホタルのほとんどが昼行性で、複眼が小さいかわりに、触覚が発達しています。触角はにおいをかぐ器官です。だから光らないホタルは、おそらくめすがからだからある種のにおいをだし、それをおすが触覚でかぎわけて近づいてくるのではないかと考えられています。」と書かれている。また、「ホタルの種類と発光のようす」の表の中でホタルの種類ごとに複眼と触角のようすや発光器がイラストで示されている。
③『ホタルが教えてくれたこと』の「発光しないホタル」の項目には、「ホタルといえば夜に飛びかう、あの独特な光の美しさを想像しますが、ホタルのなかまがぜんぶ同じように光るのではないのです。」とあり、ホタルと発光について研究している大場信義さんは、日本のホタルの成虫の活動と発光について、ホタルのタイプを6つに分けて紹介している。その中で、ムネクリイロボタル型のホタルは、「昼間(くもりの日)も夜も、オス・メスが飛び、メスのだすフェロモンでさがしあてたオスが交尾する。ただ、夕方、よわい光をだして異性をさがすこともある。」と書かれている。また、オバボタル型のホタルは「オスもメスも昼間飛び、オスがメスをフェロモンでさがしだして交尾する。」と書かれている。