レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010/10/22
- 登録日時
- 2010/10/26 02:00
- 更新日時
- 2022/12/22 15:27
- 提供館
- 京都市図書館 (2210023)
- 管理番号
- 右中-郷土-28
- 質問
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毛利重能(もうりしげよし)が京都に開いたそろばん塾について知りたい。
- 回答
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毛利重能は江戸時代前期の和算家で,『割算書』(わりざんしょ)の著者として,また吉田光由(よしだみつよし),今村知商(いまむらともあき),高原吉種(たかはらよしたね)の師として知られています。『割算書』の跋文より,武庫郡瓦林(現在の兵庫県西宮市)の出身であること,元和8年(1622)時点で京都に住んでいたということはわかりますが,生没年や出自,履歴など不明な点が多いようです。
そろばん塾は,二条京極に天下一割算指南の額を出して開かれ,多くの弟子が集まったとされています。塾の場所は【資料1、4、5】で現在の二条通の河原町通と寺町通の間あたりと推定されています。特に【資料1】では,推定の方法について詳しく書かれており,地図で示されています。
当時の塾の様子は【資料3】内で「角倉源流系図稿」(吉田光由の実家である角倉家の家系図)を取り上げて紹介されています。
- 回答プロセス
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●日本の数学の歴史について調べる…【資料1】
●毛利重能について調べる…【資料2・3】
【資料2】「日本で初めてのそろばん道場が開かれた。」とあり。
毛利重能については,『日本近世人名辞典』(竹内誠編 吉川弘文館 2005)p1036や,『日本数学者人名事典』(小野崎紀男著 現代数学社 2009)p215などに項目があるが,塾については詳しく書かれているもの見当たらず。
●自館所蔵の郷土資料を調べる…【資料4・5】
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本 (291 8版)
- 和算.中国算法 (419 8版)
- 参考資料
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- 【資料1】『はじめて読む数学の歴史』(上垣渉著 ベレ出版 2006)p192~194
- 【資料2】『京都新聞』2000年7月6日朝刊28面“先人を訪ねて(20)毛利重能”
- 【資料3】『国史大辞典13』(国史大辞典編集委員会編 吉川弘文館 1992)p800
- 【資料4】『京都の不思議2』(黒田正子著 光村推古書院 2003)p185~187
- 【資料5】『それは京都ではじまった』(黒田正子著 光村推古書院 2005)p238~241
- キーワード
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- 毛利重能
- 和算
- そろばん
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000072732