レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017/10/27
- 登録日時
- 2017/11/16 00:30
- 更新日時
- 2017/11/17 10:20
- 管理番号
- B171015163718
- 質問
-
解決
物理学者のファラデー(Michael Faraday)が多数講演を行ったことで知られる講演会、「金曜講演(The Friday Evening Discourses)」の過去の講演者名や演題などが知りたいです。どのような資料を調べればよいでしょうか。
- 回答
-
ご照会の「金曜講演」について当館所蔵資料を調査したところ、英国のロイヤル・インスティテューション(The Royal Institution)が1825年から開催している講演会のようです。
この開催団体である「The Royal Institution」や講演会名である「The Friday Evening Discourses」などのキーワードを用いてロイヤル・インスティテューションが刊行した資料を調査したところ、当館所蔵資料1が見つかりました。資料1では金曜講演と思われる講演の抄録または一覧を掲載しており、講演者名、演題、日付を確認できましたので、ご紹介します。
また、米国の大学図書館等によって構成される共同リポジトリ、HathiTrust Digital Library(https://www.hathitrust.org/)には、ロイヤル・インスティテューションが刊行した資料2および資料3が収録されており、一部の年代については全文を閲覧することができました。
資料2では金曜講演の講演者名、演題、日付と思われる記述が確認できたほか、資料3では、金曜講演であるかは不明ですが、ロイヤル・インスティテューションで開催された講演の抄録を掲載しており、目次にて講演者名、演題、日付を確認できましたので、併せてご紹介します。
資料1
資料種別:雑誌
国立国会図書館請求記号:Z53-P30
タイトル:Proceedings of the Royal Institution of Great Britain.
出版事項:London : Royal Institution of Great Britain.
形態/付属資料:v.
注記:Description based on the latest issue.
刊行頻度:annual
ISSN:0035-8959
本文の言語:eng
刊行状態:u : 刊行状態不明
所蔵情報:36(3):1957 - 65:1994 (Library lacks: 36(4)-38(3),48-53)
金曜講演と思われる講演の抄録を掲載しており、抄録の本文中で講演者名、演題、日付を確認できます。また、巻号「54:1983」から巻号「65:1994」では、各巻の刊行年の直近約2年分の金曜講演の講演者名、演題、日付を一覧にまとめています。
資料2
Title:List of the members, officers, and professors, [etc.]
Corporate Author:Royal Institution of Great Britain.
Language(s):English
Published:London.
Viewability:Full view 1849-53
Full view 1859-63
URL:https://catalog.hathitrust.org/Record/100387090
「DISCOURSES DELIVERED AT THE WEEKLY EVENING MEETINGS IN *」(*には該当する年が入ります。)との項があり、金曜講演と思われる講演の講演者名、演題および日付(曜日として「Friday」との記述があります。)を掲載しています。
※HathiTrust Digital Libraryでは、1849年から1853年までおよび1859年から1863年までの各年の巻の全文を閲覧することができます。
資料3
Title:Notices of the proceedings at the meetings of the members of the Royal Institution, with abstracts of the discourses.
New Title:Proceedings of the Royal Institution of Great Britain
Corporate Author:Royal Institution of Great Britain.
Language(s):English
Published:London : W. Nicol, Printer to the Royal Institution, 1854-[1929]
Physical Description:25 v. ; 22 cm.
Viewability:Full view v.1 1851-1854
Full view v.2 1854-1858
Full view v.3 1858-1862
Full view v.4 1862-1866
Full view v.5 1866-1869
Full view v.6 1870-1872
Full view v.7 1873-1875
URL:https://catalog.hathitrust.org/Record/003875170
目次である「CONTENTS」の項に、ロイヤル・インスティテューションで開催された講演の講演者名、演題、日付を掲載しています。
※HathiTrust Digital Libraryでは、v.1からv.7までの各巻の全文を閲覧することができます。なお、資料3の「New Title」の項にある"Proceedings of the Royal Institution of Great Britain"は資料1のことを指すと思われ、資料1は資料3の継続後誌であるようです。
[調査済み資料およびデータベース]
【 】内は当館請求記号です。
末尾に*が付いている資料は、国立国会図書館デジタルコレクション(http://dl.ndl.go.jp/)国立国会図書館内限定公開資料です。
・柴田和子 著. 科学史・科学論 = The Historical and Philosophical Study of Science : 科学技術の本質を考える : 科学を理解して活かすために : 知の価値に目覚めて人間の尊厳を再認識するために. 共立出版, 2014.4 【M31-L11】
・小山慶太 著. 科学史人物事典 : 150のエピソードが語る天才たち. 中央公論新社, 2013.2 【M31-L4】
・平田寛 著. 図説科学・技術の歴史 : ピラミッドから進化論まで : 前約3400年-1900年頃. 新装版. 朝倉書店, 2006.1 【M31-H44】
・島尾永康 著. ファラデー : 王立研究所と孤独な科学者. 岩波書店, 2000.3 【GK433-G10】
・マイケル・ハンター 著 ; 大野誠 訳. イギリス科学革命 : 王政復古期の科学と社会. 南窓社, 1999.3 【M37-G31】
・Isaac Asimov [著] ; 小山慶太, 輪湖博 共訳. アイザック・アシモフの科学と発見の年表. 丸善, 1996.3 【M31-G7】
・井上勝也 著. 新ファラデー伝 : 19世紀科学は何を教えているか. 研成社, 1995.10 【GK433-G1】
・ジョン, M.トーマス 著 ; 千原秀昭, 黒田玲子 訳. マイケル・ファラデー : 天才科学者の軌跡. 東京化学同人, 1994.12 【GK433-E11】
・小山慶太 著. ファラデーが生きたイギリス. 日本評論社, 1993.12 【GK433-E10】
・Alexander Hellemans, Bryan Bunch [著] ; 植村美佐子 [ほか]編訳. Maruzen科学年表 : 知の5000年史. 丸善, 1993.3 【M2-E117】
・伊東俊太郎, 村上陽一郎 共編. 講座科学史. 1 (西欧科学史の位相). 培風館, 1989.9 【M31-E20】
・D.S.L.カードウェル [著] ; 宮下晋吉, 和田武 編訳. 科学の社会史 : イギリスにおける科学の組織化. 昭和堂, 1989.5 【M37-E23】
・Social change and scientific organization : the Royal Institution, 1799-1844 / Morris Berman. Cornell University Press, 1978 【M37-135】
・井上 勝也. イギリス王立研究所200年の栄光. 化学と工業. 52(12) 1999.12 pp.1480-1484 (30-32コマ目) 【Z17-65】*
・松本 三和夫. 産業社会における科学の専門職業化の構造--19世紀英国科学制度史を事例として. 思想. (通号 713) 1983.11 pp.80-97 (42-50コマ目) 【Z23-90】*
・平田 寛. 初期の王立研究所--「科学の考古学」の一素材として. 自然 / 中央公論社 [編]. 34(2) 1979.2 pp.76-89 (40-47コマ目) 【Z14-211】*
・NDL-OPAC (https://ndlopac.ndl.go.jp/)
・国立国会図書館サーチ (http://iss.ndl.go.jp/)
・国立国会図書館デジタルコレクション (http://dl.ndl.go.jp/)
・ScienceDirect [当館契約データベース]
・ProQuest Central [当館契約データベース]
・EBSCOhost [当館契約データベース]
・Springer eReference Works [当館契約データベース]
・ジャパンナレッジLib [当館契約データベース]
・CiNii Books (http://ci.nii.ac.jp/books/)
・Library of Congress Online Catalog (https://catalog.loc.gov/)
・Explore the British Library (http://explore.bl.uk/)
・Copac (http://copac.ac.uk/)
・HathiTrust Digital Library (https://www.hathitrust.org/)
・Internet Archive (https://archive.org/)
・Europeana collections (https://www.europeana.eu/portal/en)
・ロイヤル・インスティテューション(The Royal Institution) ホームページ (http://www.rigb.org/)
インターネットの最終アクセス日は2017年10月21日です。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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・『ファラデー : 王立研究所と孤独な科学者』(島尾永康 著. 岩波書店, 2000.3)
・『マイケル・ファラデー : 天才科学者の軌跡』(ジョン, M.トーマス 著 ; 千原秀昭, 黒田玲子 訳. 東京化学同人, 1994.12)
・『The Royal Institution : an informal history』(Gwendy Caroe, with a final chapter by Alban Caroe. J. Murray, 1985)
- NDC
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- 科学史.事情 (402)
- 参考資料
- キーワード
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- ロイヤル・インスティテューション(The Royal Institution)
- 金曜講演(The Friday Evening Discourses)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000224989