レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016/2/3
- 登録日時
- 2016/02/13 16:53
- 更新日時
- 2017/03/25 11:18
- 管理番号
- 島根参2016-02-002
- 質問
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解決
春日大社で一条天皇の行幸の際に出されたという 「はくたく」 とは、どういうものだったか知りたい。
- 回答
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当館所蔵資料とインターネット情報から以下の記述を紹介した。
【資料1】 『日本国語大辞典 10』(小学館)
p1039 「餺飥(はくたく)」 ・・・ 小麦粉を水で練って切ったもの。 現在のうどんのようなもの。 ほうとう。 用例に『十巻本和名抄』(934頃)、『色葉字類抄』(1177-81)、『事物異名録 飲食・麪』が上げられている。
【資料2】 『地域食材大百科』(農山漁村文化協会)
p211 「歴史にみるほうとう類」 ・・・ 中国北魏時代の『斉民要術』(531-544)に見られる「餺飥」について記述あり。 平安時代中期の『延喜式』(927)によれば、餺飥は混飥(饂飩:うどん)とともに奈良時代に遣唐使により中国からもたらされた、とある。
【資料3】 『日本めん食文化の一三〇〇年 増補版』(農山漁村文化協会)
p101-107 「平安時代の間食としてのほうとう」 ・・・ 餺飥(はくたく)が日本へ伝わった様子や、当時の製法について解説あり。 永島福太郎氏の論文 『春日詣でとうどん』 が紹介されており、 藤原実資の日記 『小右記』 に、永祚元年(989)一条天皇の春日大社行幸で餺飥が供された場面の記載があることが書かれている。
【資料4】〔東京大学史料編纂所の古記録フルテキストデータベース〕 http://wwwap.hi.u-tokyo.ac.jp/ships/shipscontroller で 『小右記』 を検索。
項目検索 → 資料群名 → 小右記でキーワード検索すると、 永祚元年(989)三月の春日大社行幸について書かれた記述のなかに 「公卿以下僧綱皆有饗饌、飥女廿人・・・打了之間・・・」と、餺飥を打って饗応した場面がある。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 衣食住の習俗 (383 8版)
- 衛生学.公衆衛生.予防医学 (498 8版)
- 参考資料
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【資料1】日本国語大辞典第二版編集委員会, 小学館国語辞典編集部 編 , 小学館. 日本国語大辞典 第10巻 第2版. 小学館, 2001.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000003057074-00 , ISBN 4095210109 (p1039 当館請求記号 R813.1/ニ/10 ※貸出禁止資料) -
【資料2】農山漁村文化協会. 地域食材大百科 第7巻. 農山漁村文化協会, 2012.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I023881681-00 , ISBN 9784540112089 (p168-169,211 当館請求記号 498.5/チ/7) -
【資料3】奥村彪生 著 , 奥村, 彪生, 1937-. 日本めん食文化の一三〇〇年 増補版. 農山漁村文化協会, 2014.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I025939174-00 , ISBN 9784540111730 (p101-107 当館請求記号 383.8/オ14) - 【資料4】〔東京大学史料編纂所の古記録フルテキストデータベース〕 http://wwwap.hi.u-tokyo.ac.jp/ships/shipscontroller
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【資料1】日本国語大辞典第二版編集委員会, 小学館国語辞典編集部 編 , 小学館. 日本国語大辞典 第10巻 第2版. 小学館, 2001.
- キーワード
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- ほうとう
- 餺飥
- はくたく
- 春日大社
- 小麦
- 索餅
- 一条天皇
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000188083