レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20180224
- 登録日時
- 2019/10/29 00:30
- 更新日時
- 2021/02/25 10:44
- 管理番号
- 児童-2019-02
- 質問
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解決
動物がなぜしゃべれないか知りたい。(小学校中学年くらいの子供からの質問)
- 回答
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資料1のp.12-13に次の記述があり、質問者の疑問に応える内容だった。
「ひとに育てられたチンパンジーは、ひとが話しかけることばも、かなりわかるようです。そこで、声をだしてひとのことばを話すようにくんれんした研究者がいましたが、なかなかうまくゆきません。のどのしくみがちがっていて、ひとほどさまざまな声をだせないのです。」
併せて、この資料には、他にもチンパンジーと人間の意思疎通に関する実験が書かれていることを紹介した。
調査と回答の経過やその他に提供した資料は次のとおり。
※資料は全て都立多摩図書館所蔵。資料1~3は児童書、4と5は一般書。
都立図書館蔵書検索で<動物 話す>などをキーワードに検索し、質問者の興味に合致するものや分かりやすく解説されているものを探す。
資料2のp.131-158「8.イルカにことばを教える」に、シロイルカが人間の声をまねることに成功したことなどが書かれているが、質問者の興味と合致しなかった。
他にも、都立図書館蔵書検索でキーワード<動物>かつ分類<8>や、件名<コミュニケーション 動物>などで検索したが、質問者の疑問に適切に応える資料は見出せなかった。
質問者と児童書の動物科学の書架(日本十進分類480から489)で動物の図鑑や、個々の動物に関する本、動物に関する雑学の本を中心に確認したところ、資料1を見出した。
併せて見つけた資料3には、p.64-66「なき声の話 「マ行」と「カ行」」に哺乳類だけが「マ行」の音を出せることや、口の構造などによって動物の鳴き声が違うことが紹介されている。小学校高学年向けの資料であり、質問者が理解するには難しい書きぶりだったため、適宜説明を加えて内容を伝えた。
また、「人間がなぜしゃべれるのか」という視点からも調査するため、児童書及び青少年資料の言語学の書架をブラウジングし、役に立ちそうな資料を探した。その結果、資料4、5を見出した。
どちらの資料も、動物の鳴き声と人間の言葉との比較によって人間の言葉の特性が紹介されている。資料4はイラストと平易な言葉で書かれ、資料5は対談形式で書かれている。ただし、どちらも青少年向けの資料であり、質問者が理解するには難しい書きぶりだったため、どのような本かを簡便に紹介した。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 一般動物学 (481 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】ことばをおぼえたチンパンジー / 松沢 哲郎/文 / 福音館書店 , 1989.2 <481/3004/89>
- 【資料2】イルカと話したい / 村山 司/作 / 新日本出版社 , 2016.9 <489/5373/2016>
- 【資料3】クマは「クマッ」となく?! おもしろ動物生態学 / 熊谷 さとし/著 / 偕成社 , 2005.2 <481/5045/2005>
- 【資料4】言葉はなぜ生まれたのか / 岡ノ谷 一夫/著 / 文藝春秋 , 2010.7 <481.7/5164/2010>
- 【資料5】言葉の誕生を科学する / 小川 洋子/著 / 河出書房新社 , 2011.4 <801.0/5272/2011>
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000263074