レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2003/05/14
- 登録日時
- 2010/07/16 02:00
- 更新日時
- 2011/09/11 17:35
- 管理番号
- 長野市立長野-03-008
- 質問
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解決
叭叭鳥(ハハチョウ)について調べている。中国にいる鳥のようだが、日本にいるか。また、カササギと同じか。
- 回答
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以下参考文献をご紹介しました。
スズメ目ムクドリ科のハッカチョウ(八哥鳥)のようで、日本にもいるようです。
カササギはスズメ目カラス科
- 回答プロセス
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『角川大字源』p285に「叭」の字あり。
「ハツ」、または「ハ」と読む。
『大辞泉 増補・新装版』にて「ははちょう」と調べる。
p2159に「ははちょう」の項あり。「ハッカチョウの別名。」とあり。
p2138に「はっかちょう」の項あり。
はっかちょう【八哥鳥】
ムクドリ科の鳥。全長二七センチくらい。全体に黒色で、翼に白斑があり、額に冠羽をもつ。飼い鳥とされ、よく人になれる。中国・東南アジアに分布し、台湾の亜種を加令カーレンとよぶ。小九官鳥。ははちょう。
【追記:2011年9月11日】
『三省堂世界鳥名事典』p398にもハッカチョウの項あり。
ハッカチョウ Acridotheres cristatellus Crested Mynah 八哥鳥 スズメ目ムクドリ科
全長約26cmで大型。雌雄同色。全身が灰色がかった黒色で、下面は淡い。頭は光沢のある黒色で、前頭に短い冠羽がある。初列風切の基部は白色で、飛翔時に目立つ。尾の先端は白色。下尾筒は黒色で、羽縁にうろこ形の白斑がある。嘴は黄色で、基部は赤色。足は橙色。虹彩は金色。中国南部・海南島・台湾・ベトナム・ミャンマーに分布し、フィリピン・カナダ・マレーシアには人為的に持ち込まれた。日本でも輸入され、籠抜けした個体が目撃され、1980年代から繁殖が確認されており、100羽以上の集団塒がみられる。平坦な低地を好み、牧場でウシの足元にいて、追い出される昆虫を捕食したり、果実や種子も食べる。樹洞や建物すき間で繁殖。『続日本紀』(天平4年)に新羅の金長孫が財物とともにハッカチョウを献上したと記す。中国や日本の水墨画などに描かれるハハチョウ(八八鳥・○○鳥(※○は口へんに別))は本種で、台湾ではカーレン(加令)ともいう。
以上のことから日本にも生息しているということがわかる。
- 事前調査事項
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有名なのは、伊藤若冲の「芭蕉叭々鳥図襖絵」 (『ユリイカ2009年11月号』p154に掲載。)
- NDC
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- 鳥類 (488)
- 参考資料
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- 『角川大字源』尾崎 雄二郎/〔ほか〕編 角川書店 1992.02 <R813カ> (p285)
- 『大辞泉 増補・新装版』小学館『大辞泉』編集部/編集 小学館 1998.11 <R813タ> (p2159)
- 『大辞典 第20巻』平凡社 1994.08 <R031タ20> (p583)
- 『大辞典 第21巻』平凡社 1994.08 <R031タ21> (p63)
- 『図説日本鳥名由来辞典』菅原 浩/編著,柿沢 亮三/編著 柏書房 1993.03 <R488ス> (p351-352)
- 『日本の野鳥590』真木 広造/写真,大西 敏一/解説 平凡社 2000.11 <488ニ> (p600(ハッカチョウ)、p610(カササギ))
- 『三省堂世界鳥名事典』吉井 正/監修,三省堂編修所/編 三省堂 2005.05 <R488サ> (p398)
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000069134