D1-Lawで該当の判例(判例ID28292159 令和3年6月23日/最高裁判所大法廷/決定/令和2年(ク)102号)から、「判例評釈」を参照すると、以下4件が見つかった。(①は当館所蔵資料)
○二宮周平「夫婦同氏制の憲法適合性――令3〔2021〕.6.23大法廷決定と違憲判断をした裁判官の見解」『戸籍時報』814, 日本加除出版, 2021.8, p.2-8.
○浅井弘章「民法750条および戸籍法74条1号は憲法24条に違反するか(消極)(令和3.6.23最高大決)」『銀行法務21』65(9), 経済法令研究会, 2021.8, p.66.
○安達敏男, 吉川樹士「いわゆる夫婦別姓訴訟についての最高裁大法廷決定の紹介(令和3.6.23最高大決)」『戸籍時報』815, 日本加除出版, 2021.9, p.36-40.
①倉田玲「婚姻届の夫婦同氏要件の合憲性(令和3.6.23最高大決)」『法学セミナー』66(10), 日本評論社, 2021.10, p.122.
このうち当館所蔵の①『法学セミナー』66(10) を確認したところ、「最新裁判例研究」の「憲法」の項目で、倉田玲の「婚姻届の夫婦同氏要件の合憲性(令和3.6.23最高大決)」を読むことができる。
CiNiiや国立国会図書館ONLINEの雑誌記事検索で「夫婦別姓」を検索したが、週刊誌などの記事が多かったため、「夫婦同氏」「同氏」などで再検索した。当該裁判が行われた令和3年6月以降のもので上記4件のほかに以下の論文が見つかった。(②-④は当館所蔵資料)
②篠原永明「夫婦同氏制と憲法24条 (特集 家族と法のゆくえ : 親子・夫婦・婚姻と法の役割)」『法学セミナー』66(8), 日本評論社, 2021.8, p.45-52.
③木村草太「判・例・時・評 同氏合意による婚姻・戸籍作成の区別の合憲性 : 東京地裁令和3年4月21日判決」『法律時報』93(9), 日本評論社, 2021.8 p.4-6.
○二宮周平「民法750条(夫婦同氏制)と憲法」『法学館憲法研究所報』24, 法学館憲法研究所, 2021.8, p.29-54.
○巻美矢紀「憲法 夫婦同氏制に関する民法750条・戸籍法74条1号の合憲性[最高裁令和3.6.23大法廷決定] (判例セレクトMonthly : 2021年6月公表分)」『法学教室』493, 有斐閣, 2021.10, p.137.
○石田剛「民法 夫婦同氏関連規定の合憲性[最高裁令和3.6.23大法廷決定] (判例セレクトMonthly : 2021年6月公表分)」『法学教室』493, 有斐閣, 2021.10, p.139.
④駒村圭吾「褪色する"家族の肖像"と最高裁 : 夫婦同氏制合憲決定(最大決令和3年6月23日)」『ジュリスト』1565,有斐閣, 2021.12 p.91-96.
このうち当館所蔵の②『法学セミナー』66(8)、③『法律時報』93(9)、④『ジュリスト』1565 を確認した。
②『法学セミナー』66(8)は、篠原永明の「夫婦同氏制と憲法24条」の記事の最後に「付記」として6月23日の最高裁決定について触れている。
③『法律時報』93(9)は、木村草太の「同氏合意による婚姻・戸籍作成の区別の合憲性 : 東京地裁令和3年4月21日判決」の記事の最後に、「6追補 最大決令和3年6月23日について」として6月23日の最高裁決定について触れている。
④『ジュリスト』1565は、駒村圭吾の「褪色する"家族の肖像"と最高裁 : 夫婦同氏制合憲決定(最大決令和3年6月23日)」の記事のほかに、p.97から窪田充見「夫婦の氏のあり方をめぐる議論で問われているもの――民法750条に関する最大決令和3年6月23日を契機に」(⑤)という記事も見られた。