レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年11月01日
- 登録日時
- 2022/12/21 14:14
- 更新日時
- 2023/02/07 15:50
- 管理番号
- 地-220002
- 質問
-
解決
川崎市麻生区に王禅寺という寺があり、「禅寺丸」という柿の原木がある。
「禅寺丸」は横浜の農家でも育てられているが、「貧しかった時代に、王禅寺が『禅寺丸』を育てて、食料とする(商売も?)といい」と推奨した逸話があるそうだ。
この逸話について記載されている資料を知りたい。
- 回答
-
王禅寺の再建にあたった等海上人が推奨したことが記載されている資料を紹介した。
・『郷柿譽悠久 柿生禅寺丸柿記念誌 柿生に生まれた川崎の禅寺丸柿』 柿生禅寺丸柿保存会 2005
「第一章 特産品・禅寺丸柿」の中に「一、禅寺丸柿の発祥」が立項されている(p.2-3)。
p.2「その後(元弘三年の焼失以後)、朝廷は寺の衰えを聞き、応安三年(一三七〇)等海上人に寺の再建を命じた。等海上人は再建の用材を求めて寺の裏山に入ったところ、禅寺丸柿が秋の陽をあびて真っ赤に熟しているのを見つけ、その柿を食べたところ、あまりにも美味しく、「これはもったいない、村人の多くに食べさせよう」と接ぎ木をして植栽を勧めた。上人の恩恵を受け、地域に禅寺丸柿の植栽が始まった。」と記載されている。
・『都筑・橘樹地域史研究 3』都筑・橘樹研究会 2020
相澤雅雄著の「都筑の名産「禅寺丸柿」の歴史」がp.116-139に掲載されている。p.119-120に「四 伝承」が立項され、「(等海)上人は(深紅に実った柿を)大いに喜び境内に移植し、寺領の農民に栽培を推奨したとの伝承が諸書に記されているが、その記述内容は大同小異である。」とし、伝承を検証している。
・『神奈川県史 資料編14 近代・現代(4)』 神奈川県企画調査部県史編集室 1976
「第六編 県下地域誌」の中に「神奈川県下中等学校学生紀行リレー(昭和五年) (第六区)原町田から柿生まで(八月六日)」が立項されている(p.567-569)。p.569に王禅寺の禅寺丸について『郷柿譽悠久 柿生禅寺丸柿記念誌 柿生に生まれた川崎の禅寺丸柿』と同様の記載がある。
以下の資料にも、『郷柿譽悠久 柿生禅寺丸柿記念誌 柿生に生まれた川崎の禅寺丸柿』と同様の記載がある。資料は、「国立国会図書館デジタルコレクション」にて、インターネット公開されている。
(国立国会図書館の請求記号:82-713、永続的識別子 info:ndljp/pid/839968、該当の記事は7コマ。)
・『甘柿禅寺丸栽培法』広田鉄五郎、谷本真司著 有隣堂 明治44.6
「第一章 沿革」内、p.2-3
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 園芸 (620 10版)
- 日本 (291 10版)
- 参考資料
- キーワード
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- 禅寺丸柿
- 川崎市
- 王禅寺
- 等海上人
- 禅寺丸
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000326132