レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018年07月31日
- 登録日時
- 2020/03/11 16:43
- 更新日時
- 2020/03/11 17:41
- 管理番号
- 横浜市中央2574
- 質問
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解決
英国における、シティ(“City of London”又は“The City”)と国王の関係性について、
史実に基づきその経緯等に言及した資料はあるか。なお、次の資料は既に確認済である。
『ザ・シティ金融大冒険物語 海賊バンキングとジェントルマン資本主義』
浜矩子/著 毎日新聞社 2009.8
- 回答
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調査の結果、次の資料が見つかりましたので、御案内します。
1 『タックスヘイブンの闇 世界の富は盗まれている!』
ニコラス・シャクソン/著 朝日新聞出版 2012.2
租税回避地である「タックスヘイブン」の実情について書かれた資料です。
「第12章 怪物グリフィン」の「起源」において、シティの成立過程や組織の特徴、
史実との関連性等について、詳細に記述されています。(p.366-395)
2 『ロンドン物語 その都市と建築の歴史』
S.E.ラスムッセン/著 中央公論美術出版 1987.5
ロンドンを都市建築の観点から著者独自の視点で読み解く資料です。
「第二章 ロンドンの独立性」において、「ロンドン旧市(ルビ:ザ・シティー)は
かつて一度も政府の所在地であったことはなかった」として、1066年のノルマン・
コンクエスト以降、ウィリアム征服王をはじめとする何人かの王とシティの関係性に
ついて、議会制度の成長等にも触れながら解説しています。(p.20-37)
3 『ロンドン歴史地図』
ヒュー・クラウト/編 東京書籍 1997.3
300点以上の地図とイラストを用いて、ローマ時代から現代までのロンドンの由来を
解説した資料です。
「第4章 中世のロンドン」において、中世におけるシティと国王との関係について、
詳細に記述されています。(p.45-47)
4 『もうひとつのイギリス史 野と町の物語』
小池滋/著 中央公論社 1991.7
英国の歴史について、文学的観点からの記述も織り交ぜつつ解説している資料です。
「第一章 最初の町ロンドン」において、「ロード・メイヤー」という言葉の成立、
ロンドン(※章内で「シティ・オブ・ロンドン」と同義と記述あり)と国王の対立と
融和等について、ノルマン・コンクエストやマグナ・カルタ等の史実に基づいて
記述されています。(p.15-29)
5 『ロンドンA to Z』
小林章夫/著 丸善 1991.4
ロンドンの歴史における数々のエピソードを、著者が独自に選定したAからZの
アルファベットで始まるキーワードごとに解説した資料です。
「C 誇り高きシティ」において、国王といえどもロード・メイヤーの許可なく
シティに入れないのはなぜかという疑問に、「イギリスで最初に成立した都市」
であるシティの歴史的経緯、特権、組織の特徴等に触れつつ解説しています。
(p.26-33)
6 『ロンドン事典』
蛭川久康/〔ほか〕編著 大修館書店 2002.7
ローマ人の侵入から現代までのロンドンについて、建造物、道路、施設等のほか、
霧、呼び売り商人、ペストの流行等、時代を象徴する現象や事件を含む2160項目の
見出しをアルファベット順に配列して解説した資料です。付録に王と王女、年表、
歴代市長、シティ同業組合、著名人の住居跡、記念碑の所在地等の情報が掲載されて
います。
「City, The シティ」の項における一連の記述のなかに、部分的にシティと王の
関係性について触れた箇所があります。(p.166-168)
7 『図説ロンドン年代記 上』
アンドルー・セイント/著 原書房 1997.10
ロンドンの歴史について、特にその時々の史料(碑文、証文、法的記録、統計、日記、
手紙等)に着目して解説した資料です。
「中世のロンドン」の「一〇六六-一一三五年 市民の憲章」において、ウィリアム
征服王の憲章が出された背景を、その原文を引用しつつ解説しています。(p.36-39)
また、「一二一五年 マグナ・カルタ」において、マグナ・カルタにより、シティが
ジョン欠地王に市長を自選する権利を認めさせたという史実をその原文を引用しつつ
解説しています。(p.43-44)
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- イギリス.英国 (233 8版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000275788