レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019年01月18日
- 登録日時
- 2019/01/22 13:59
- 更新日時
- 2022/05/13 16:02
- 管理番号
- 2018-100
- 質問
-
解決
『山本覚馬建白』原本の所在を知りたい。
- 回答
-
『山本覚馬建白』原本について、所在の確認はできませんでした。
- 回答プロセス
-
1. 本学所蔵資料の確認
(1)山本覚馬著『山本覚馬建白』の確認
→本学OPACを検索(検索キーワード:山本覚馬建白)したが、原本の所蔵は確認できなかった。
・山本覚馬 [口述]『山本覚馬建白』(久徴写, 1869)
→こちらは原本ではなく写本である。一般注記に「山本覚馬が慶応4年5月野沢鶏一に口述筆記させた建白書. 原本を栗原只一, 醍醐忠順(慶応4年8月), 島津久徴(明治2年6月)の順に筆・転写したもの」とある。
→同志社大学学術リポジトリにて公開あり。画像データ24枚目にて上記一般注記の内容を確認できる。
https://doors.doshisha.ac.jp/duar/repository/ir/22540/?lang=0(参照:2019-1-18)
その他、本学所蔵の山本覚馬著『山本覚馬建白』は上記写本の複製である。
(2) 関連図書の確認
→本学OPACを検索(検索キーワード:山本覚馬)およびブラウジングをし、下記資料を確認したが、原本の所在に関する情報は得られなかった。
・大西友三郎「山本覚馬の建白書「管見」の写本について」(『びぶりおてか』1982, 32, p.15-16)
→『山本覚馬建白』は薩摩藩主島津忠義に宛てたものであり、その内容は、当館所蔵の写本(プロセス1(1))と青山霞村の著書によって現代に伝わっているとある。
・竹内力雄「山本覚馬覚え書(五):「管見」を中心に」(『同志社談叢』2014, 34, p.31-77)
※同志社大学学術リポジトリにて公開あり。
http://doi.org/10.14988/pa.2017.0000014154(参照:2019-1-18)
→当館所蔵の写本(プロセス1(1))と青山霞村の著書とでは、『山本覚馬建白』の構成に若干の違いがあるが、内容に違いはないとある。
・青山霞村『山本覚馬』(同志社, 1928)
※国立国会図書館デジタルコレクションにて公開あり。
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1058251(参照:2019-1-18)
・青山霞村『山本覺馬傳』(京都ライトハウス, 1976)
・青山霞村『山本覚馬伝』(宮帯出版社, 2013)
・松本健一『山本覚馬 : 付・西周『百一新論』』(中央公論新社, 2013)
・吉村康「物語 闇に虹を懸けた生涯 心眼の人〈会津びと山本覚馬〉京を駆ける」(『会津人群像』2011, 19, p.10-53)
・高橋國男「山本覚馬建白」(『会津人群像』2011, 19, p.54-63)
(3)同志社社史資料センターに参考調査依頼
→原本の所在に関する情報は無しと回答あり。
2. 学外所蔵の確認
(1)CiNii Books、国立国会図書館オンライン、国立国会図書館サーチ、国立国会図書館デジタルコレクション、国立公文書館デジタルアーカイブ、鹿児島県立図書館蔵書検索にて確認したが、探している資料は見つからなかった。
(2)鹿児島県歴史資料センター黎明館、鹿児島市維新ふるさと館に参考調査依頼
→『山本覚馬建白』は薩摩藩主に宛てたものであったことから、郷土資料を収集している上記2館に依頼したが、原本の所在に関する情報なしと回答あり。
3. レファレンス協同データベースの確認
→以下の調査事例を参照したが、情報は得られなかった。
提供館:京都府立京都学・歴彩館
管理番号:京資-253
質問:山本覚馬が書いた管見(かんけん)を見たい。
https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000136239(参照:2019-1-18)
- 事前調査事項
- NDC
-
- 政治史.事情 (312 9版)
- 日本 (281 9版)
- 参考資料
-
-
山本覚馬 [口述]『山本覚馬建白』(久徴写, 1869)
http://iss.ndl.go.jp/books/R000000025-I002710806-00
→同志社大学学術リポジトリにて公開あり。
https://doors.doshisha.ac.jp/duar/repository/ir/22540/?lang=0(参照:2019-1-18) (本学書誌ID:BB10021106) -
青山霞村. 山本覚馬. 同志社, 1928.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000039-I001492546-00
→国立国会図書館デジタルコレクションにて公開あり。
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1058251(参照:2019-1-18) -
青山霞村/原著, 田村敬男/編. 山本覚馬伝 改訂増補〔版〕. 京都ライトハウス, 1976.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I005075770-00 (NCID:BN06340255) -
青山霞村 原著, 住谷悦治 校閲, 田村敬男 編集. 山本覚馬伝. 宮帯出版社, 2013.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I024218564-00 (NCID:BB11832764) -
松本健一. 山本覚馬. 中央公論新社, 2013. (中公文庫 ; ま44-2)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I024658407-00 (NCID:BB1322212X) -
竹内力雄. 山本覚馬覚え書(5)「管見」を中心に. 2014-03. 同志社談叢 / 同志社大学同志社社史資料センター 編(34) p. 31-77
http://iss.ndl.go.jp/books/R000000004-I025351810-00
→同志社大学学術リポジトリにて公開あり。
http://doi.org/10.14988/pa.2017.0000014154(参照:2019-1-18) (NCID:AN00382516) -
大西友三郎「山本覚馬の建白書「管見」の写本について」(『びぶりおてか』1982, 32, p.15-16)
http://id.ndl.go.jp/bib/000000032211 (NCID:AN10144693) -
吉村康「物語 闇に虹を懸けた生涯 心眼の人〈会津びと山本覚馬〉京を駆ける」(『会津人群像』2011, 19, p.10-53)
http://id.ndl.go.jp/bib/000004359086 (NCID:AA12087158) -
高橋國男「山本覚馬建白」(『合図人群像』2011, 19, p.54-63)
http://id.ndl.go.jp/bib/000004359086 (NCID:AA12087158) -
国立公文書館デジタルアーカイブ
https://www.digital.archives.go.jp/(参照:2019-1-18) -
鹿児島県立図書館蔵書検索
http://www.library.pref.kagoshima.jp/wo/opc/srh/(参照:2019-1-18) -
レファレンス協同データベース参照事例
提供館:京都府立京都学・歴彩館
管理番号:京資-253
質問:山本覚馬が書いた管見(かんけん)を見たい。
https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000136239(参照:2019-1-18)
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山本覚馬 [口述]『山本覚馬建白』(久徴写, 1869)
- キーワード
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- 山本覚馬
- 建白, 管見
- 薩摩藩
- 同志社
- 照会先
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- 鹿児島県歴史資料センター黎明館
- 鹿児島市維新ふるさと館
- 同志社社史資料センター
- 寄与者
- 備考
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<2019年12月5日追記>
『山本覚馬建白』原本が発見された旨が、2019年9月24日の福島民友新聞にて報じられた。
・「会津藩士・山本覚馬の建白書...防衛省内に 新政府提出を裏付け」(『福島民友新聞』2019年9月24日)
→2019年1月、白虎隊士に関連する資料を探していた研究者が、防衛庁防衛研究所にて保管されていた「諸建白記」と表紙に書かれた冊子の中から当該資料を発見。「諸建白記」には1868年3月から9月までに政府に寄せられた軍務関係の提言書がそのままとじ込まれており、当該資料はほかの人物が提出した文書と一緒にまとめられていたとのこと。
- 調査種別
- 所蔵機関調査
- 内容種別
- 同志社
- 質問者区分
- 学外者
- 登録番号
- 1000250498