レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019/01/27
- 登録日時
- 2021/12/01 00:30
- 更新日時
- 2021/12/01 18:09
- 管理番号
- 所沢新所-2021-008
- 質問
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解決
江戸時代の目付の職務内容について知りたい。
- 回答
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江戸時代の目付の職務内容については下記の資料に記載があります。
〇『国史大辞典 13』 国史大辞典編集委員会/編 吉川弘文館 1992年
〇『世界大百科事典 28』 平凡社 2007年
〇『大江戸役人役職読本』 新人物往来社/編 新人物往来社 2009年
〇『大江戸まるわかり事典』 大石学/編 時事通信出版局 2005年
〇『江戸時代のすべてがわかる本』 大石学/編著 ナツメ社 2009年
〇『驚きの江戸時代』 高尾善希/著 柏書房 2014年
〇『ビジュアル・ワイド江戸時代館』 小学館 2013年
- 回答プロセス
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1.所蔵資料の内容確認
〇『国史大辞典 13』 国史大辞典編集委員会/編 吉川弘文館 1992年
p.771「目付」の項目に「江戸幕府・諸藩の職名。室町時代には幕府侍所の所司代の下で盗賊追捕などに従事した者をいい、戦国・安土桃山時代には敵情偵察や戦功の査察、武将の施政監察などにあたった者を目付、あるいは横目と称した。『武家名目抄』は目付の起源を前者に求めているが、江戸時代の目付は直接には後者に連なり、臨戦体制が解かれ、幕府・藩の政治機構が整備されるに伴って、政治監察や家臣団統制のための役職として置かれたものである。(中略)若年寄に属して、旗本・御家人の監察、諸役人の勤方の査検を任とし、日常は殿中礼法の指揮、将軍参詣・御成の供奉列の監督、評定所出座、消防の監視、幕府諸施設の巡察、諸普請の出来栄(できばえ)見分などの業務を分掌した。常時、本番・加番二人の目付が城内に宿直し、非常に備えた。このほか、万石以下急養子の判元見届、法令伝達、諸局から提出される願書・伺書・建議書などの評議も目付の重要な任務であった。さらに勝手掛・日記掛・町方掛、幕末には外国掛・海防掛・大船製造掛などを兼務するなど、職掌は多岐にわたった。」と記載あり。
〇『世界大百科事典 28』 平凡社 2007年
p.82「目付」の項目に「江戸幕府の職制。慶長・元和期(1596-1624)より置かれ、人数ははじめ十数名から二十数名に及んだが、1732年(享保17)以降10人に固定され、十人目付と称された。若年寄に属して江戸城内外の査察、非常時の差配、殿中礼法の指揮、評定所立合、万石以下急養子の判元見届などの職務を務めた。常時、本番・加番2人の目付が城内に宿直し、非常に備えた。」と記載あり。
〇『大江戸役人役職読本』 新人物往来社/編 新人物往来社 2009年
p.82「目付」の項目に「江戸幕府におかれた目付の職掌は、旗本・御家人を監察し、幕府内の秩序・江戸城中の礼式を保ち、輪番で城内に宿直して非常時の指揮にあたり、火事場で検察し、評定所式日に陪席するなど多岐にわたった。駿府・京都・大坂・長崎などへ出役し、除封大名の城地請け取りや領内監視にも臨時に出向いた。若年寄支配でその耳目となり、布衣着用を許された。(中略)目付は政務に直接たずさわらなかったが、支配下に隠密・探索役を兼ねる徒目付をはじめ小人目付・徒押・黒鍬頭・表火之番・中間頭などがおり、大きな権力を有した。」と記載あり。
〇『大江戸まるわかり事典』 大石学/編 時事通信出版局 2005年
p.16「目付は若年寄に属し、旗本や御家人の統制・監察の実質的責任者だった。」と記載あり。
p.17図の「目付」に「政務の監視。」と記載あり。
p.19「(前略)大名や旗本の監視にあたる大目付・目付などの職制を整備していった。」と記載あり。
p.189「拷問」の項目に「拷問が必要な場合は町奉行に報告し、また目付に連絡して日限を決め、牢屋敷内にある拷問蔵で行った。」と記載あり。
〇『江戸時代のすべてがわかる本』 大石学/編著 ナツメ社 2009年
p.47図の「目付」に「旗本・御家人の監視、江戸城内での秩序維持を担当。」と記載あり。
〇『驚きの江戸時代』 高尾善希/著 柏書房 2014年
p.208「目付とは、いわゆる幕府の監察官に相当する役職です。(中略)目付の監察役務の一つに「判元見届」があります。判元見届とは、養子の願書に当主が自分の意思によって花押もしくは印を据えているかどうかを現場確認することです。」と記載あり。
〇『ビジュアル・ワイド江戸時代館』 小学館 2013年
p.59「目付は、旗本・御家人の監察にあたるとともに、江戸城内での儀式なども担当した。」との記載あり。また、図の「目付」に「諸役人、旗本・御家人の監察。」と記載あり。
2.記載のない資料
×『図解でスッと頭に入る江戸時代』 大石学/監修 昭文社 2020年
×『彩色江戸の暮らし事典』 エディキューブ/編著 双葉社 2013年
×『絵でみる江戸の町とくらし図鑑』 善養寺ススム/絵・文 江戸人文研究会/編 廣済堂あかつき株式会社出版事業部 2011年
×『人物・資料でよくわかる日本の歴史8』 小和田哲男/監修 岩崎書店 2000年
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本語 (031 9版)
- 日本史 (210 9版)
- 法制史 (322 9版)
- 参考資料
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- 国史大辞典 13 国史大辞典編集委員会/編 吉川弘文館 1992.4 210.033 4-642-00513-7
- 世界大百科事典 28 平凡社 2007.9 031
- 大江戸役人役職読本 新人物往来社/編 新人物往来社 2009.6 322.15 978-4-404-03717-6
- 大江戸まるわかり事典 大石学/編 時事通信出版局 2005.7 210.5 4-7887-0551-6
- 江戸時代のすべてがわかる本 大石学/編著 ナツメ社 2009.8 210.5 978-4-8163-4737-5
- 驚きの江戸時代 高尾善希/著 柏書房 2014.4 210.58 978-4-7601-4351-1
- ビジュアル・ワイド江戸時代館 小学館 2013.7 210.5 978-4-09-623022-0
- キーワード
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- 目付
- 職制
- 江戸幕府
- 江戸
- 役人
- 役職
- 横目
- 十人目付
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000308203