レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023年12月06日
- 登録日時
- 2024/01/26 15:01
- 更新日時
- 2024/01/26 15:01
- 管理番号
- 千県中参考-2023-08
- 質問
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解決
昭和前期のキリスト教主義の学校において、修身の内容がどのようなものであったかを知りたい。
- 回答
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関連の記述があった資料を紹介します。
【資料1】『日本キリスト教教育史 思潮篇』(キリスト教学校教育同盟編 キリスト教学校教育同盟 1993)
p449-462「昭和前期の「教育勅語」の役割」内p457に、戦争中にキリスト教学校で修身の授業を受け持っていた大内三郎氏が「教育勅語」の矛盾を突きながら修身を教えていたとの記述があります。
【資料2】『戦時下のキリスト教主義学校』(榑松かほる著 教文館 2017)
p39-65「立教高等女学校の妥協と抵抗」内p62-63に、1939年の時間割には「Chap.」(礼拝)の時間があったが、1940年には「Chap.」の時間が消え、その代わりに「修養」の時間が設けられていること、1941年1月の『教務覚書 昭和14・15年分』には「修養の時間に礼拝に出席せぬものは必ず裁縫室に集ること。そこで許されることは、修身教科書、聖書を読むこと、及黙想すること。それ以外は許さない」と記述があることが書かれています。
修身教科書については、p43-46「修身教科書にあらわれた神道優先の方針」の項目に記述があります。
【資料3】『戦時下の女子学生たち 東京女子大学に学んだ60人の体験』(堀江 優子編著 教文館 2012)
p21に、戦時下の青山学院高等女学部の修身の授業について、担任の教師によってやり方が違っていたこと、ホームルームの余った時間に修身の教科書を読む程度で、忠君愛国を教え込むということはあまりなかった、との記述があります。
- 回答プロセス
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1 千葉県立図書館ホームページ「図書・雑誌・視聴覚資料検索」を全項目「キリスト教」、分類「37」で検索
【資料1】~【資料3】を発見。
2 千葉県立図書館ホームページ「図書・雑誌・視聴覚資料検索」を全項目「キリスト教主義学校」や「ミッションスクール」で検索
以下の資料を確認したが、修身の内容についての記述は見つからなかった。
『遠山郁三日誌1940〜1943年 戦時下ミッション・スクールの肖像』(遠山郁三[著] 山川出版社 2013)
『ミッション・スクールと戦争 立教学院のディレンマ』(老川慶喜編著 東信堂 2008)
『女性キリスト者と戦争』(富坂キリスト教センター編 行路社 2002)p61-104「戦時下のミッションスクール」
- 事前調査事項
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以下の資料を確認したが、情報が見つからなかった。
『近代日本文化論 8 女の文化』(青木保[ほか]編集委員 岩波書店 2000)
『近代日本文化論 9 宗教と生活』(青木保[ほか]編集委員 岩波書店 1999)
『ミッション・スクールとは何か』(北川直利著 岩田書院 2000)
『ミッション・スクール あこがれの園』(佐藤八寿子著 中央公論新社 2006)
『15歳が受け継ぐ平和のバトン』(女子学院中学校「祖父母の戦争体験」編集委員会編 高文研 2004)
『女学生とジェンダー 女性教養誌『むらさき』を鏡として』(今井久代編 笠間書院 2019)
『横浜の女性宣教師たち 開港から戦後復興の足跡』(横浜プロテスタント史研究会編 有隣堂 2018)
『戦争しない国が好き! 女子学院中学生が綴った日本の戦争22話』(おのだめりこ編著 高文研 2015)
『女子御三家 桜蔭・女子学院・雙葉の秘密』(矢野耕平著 文藝春秋 2015)
- NDC
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- 教育史.事情 (372 9版)
- キリスト教史.迫害史 (192 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】『日本キリスト教教育史 思潮篇』(キリスト教学校教育同盟編 キリスト教学校教育同盟 1993)(9101516594)
- 【資料2】『戦時下のキリスト教主義学校』(榑松かほる著 教文館 2017)(0106591521)
- 【資料3】『戦時下の女子学生たち 東京女子大学に学んだ60人の体験』(堀江 優子編著 教文館 2012)(0106385247)
- キーワード
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- 修身(シュウシン)
- 宗教教育(シュウキョウキョウイク)
- 道徳教育(ドウトクキョウイク)
- キリスト教-歴史(キリストキョウ レキシ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000345491