調べ方マニュアル詳細
- 調べ方作成日
- 2009/02/13
- 登録日時
- 2009/04/15 02:11
- 更新日時
- 2009/08/13 14:58
- 管理番号
- 埼久-019
- 調査テーマ
-
完成
うつ病・躁うつ病について調べる (埼玉県立久喜図書館 調べ方案内 Milestone No.19)
- 調べ方
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◆テーマ
うつ病(気分障害)はストレスなどの原因により気分が落ち込み、仕事や日常生活に支障が出る病気です。「心の風邪」ともいわれ、日本では15人にひとりがかかるといわれるポピュラーな病気です。早いうちに専門医に受診して治療すれば良い経過をたどりますが、放置して悪化すれば自殺に至ることもある命にかかわる病でもあります。最近では過酷な労働環境などにより患者が急増し、厚生労働省の患者調査でも10年間に約2倍となっています。躁うつ病(双極性障害)は激しい躁状態とうつ状態を繰り返す病気で、単なるうつ病とは治療法も治療薬も異なります。今回は、うつ病と躁うつ病について、資料や情報の調べ方をご案内します。
■キーワード
特定のテーマについての情報を探す場合には、あらかじめ調べたいテーマを象徴するキーワードを決めてから調査を開始すると手際よく情報を集めることができます。
キーワード うつ病 躁うつ病 気分障害 双極性障害 認知療法 メンタルヘルス 精神病学 自殺 労働衛生 ストレス
■関連資料・情報の集め方
1 テーマに関連する図書を探す
▲図書館にある本を探す
*日進月歩の医学について調べる際は、常に最新の情報にあたり、複数の情報源を比較するようにしましょう。
(1)参考図書(*)で概要をつかむ
*事典・辞書、ハンドブックなど、調べものに使う本を参考図書といい、埼玉県立図書館では一般書とは別の書架に置いてあります。
『最新*メルクマニュアル医学百科 家庭版』(マーク・H ビアーズ 日経BP社 2004)p612-620 〈うつ病と躁病〉
『標準治療 あなたの「最適な治療法」がわかる本』(落合慈之 日本医療企画 2006)p991-993 〈うつ病〉、p994-998 〈気分障害〉
『こころの病気を知る事典 新版』(大塚俊男 弘文堂 2007)p50-59 〈気分(感情)障害〉、p336-337 〈老年期うつ病〉、p398-400 〈妊娠うつ病〉
p402-403 〈産後うつ病〉、p409-411 〈[更年期]うつ病〉
(2)直接本棚を探す
主題分類(*)〈493.764(躁鬱病)〉〈493.7(精神医学)〉〈493.79(精神衛生)〉〈498.8(労働衛生)〉の書架を見に行きましょう。
*主題分類とは資料の内容を数字(日本十進分類法=NDC)に置き換えて表示したものです
埼玉県立図書館の資料は原則として主題分類順に並べられています。
(3)検索用コンピュータで探す
「件名」の欄に上記のキーワードや分類を入力して検索をしてみましょう。例えば、こんな本があります。
『うつ病 正しい治療がわかる本 (EBMシリーズ)』(樋口輝彦 法研 2008)
『いやな気分よ、さようなら 自分で学ぶ「抑うつ」克服法』(デビット・D.バーンズ 星和書店 2004)
『「うつ」からの社会復帰ガイド (岩波アクティブ新書)』(うつ・気分障害協会 岩波書店 2004)
『双極性障害 躁うつ病への対処と治療 (ちくま新書)』(加藤忠史 筑摩書房 2009)
▲図書館にない本も含めて刊行された本を探す
インターネットで探す
《国立国会図書館 NDL-OPAC》(http://opac.ndl.go.jp/)
《国立情報学研究所 Webcat Plus》(http://webcatplus-international.nii.ac.jp/)
《本やタウン》(http://www.honya-town.co.jp/index.html)
2 テーマに関連する雑誌記事、論文を探す
▲雑誌記事索引をキーワードで検索する
(1)インターネットで探す
《国立国会図書館 NDL-OPAC 雑誌記事索引》(http://opac.ndl.go.jp/)
《Web患者図書館(日本病院患者図書館協会)》(http://www.jhpla.jp/)
医学関係の雑誌・新聞記事がキーワードで検索できます。
《PubMed(U. S. National Library of Medicine 米国国立医学図書館)》(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi)
外国の医学雑誌論文が件名で検索でき、テキストによっては閲覧も可能です。
(2)オンラインデータベースで探す
《MAGAZINEPLUS》 総合的な雑誌記事索引データベース。
《J-DreamⅡ》 科学技術・医学・薬学関係の学術論文の検索ができ、抄録も掲載されています。
例えば こんな記事があります。
「特集 うつの時代 うつ病を改めて理解する」(『公衆衛生 2008.5』)
「特集 自殺の原因となるうつを見抜く」(『メディカル朝日 2008.6』)
「特集 職場復帰 うつかなまけか」(『こころの科学 2007.9』)
(3)テーマに関連する新聞記事を探す
新聞縮刷版や新聞記事データベース(*)で関連する出来事についての新聞記事を調べることができます。
* 新聞記事の見出しや本文をデータベース化したもので、キーワードで記事を検索することができます。
埼玉県立図書館では新聞のオンラインデータベースを導入しています。詳しくはカウンターでご相談ください。
(4)関連する研究機関・ウェブサイトを見る
①《日本うつ病学会》(http://www.secretariat.ne.jp/jsmd/)
「双極性障害の解説書」を掲載しています。
②《埼玉県立精神保健福祉センター》(http://www.pref.saitama.lg.jp/A03/BE02/top.htm)
「電子メールによるこころの健康相談」「うつ病に関する特別相談」があります。
「うつ病家族教室」「埼玉県こころの電話」の紹介があります。
③《UTU-NET》(http://www.utu-net.com/)
「うつ・不安啓発委員会」が、うつ病及びパニック障害に関する医療および医薬品、生活などに関する一般的な情報を提供しています。
③《こころのくすり箱》(http://utsu.jp/index.html)
グラクソ・スミスクライン株式会社が、うつ病に関する幅広い情報を提供しています。「うつ病ハンドブック」をダウンロードできます。
④《埼玉県医療機能情報提供システム(埼玉県)》(http://www.iryo-kensaku.jp/saitama/)
診療科目・キーワード(病名など)・地域・目的等から、県内の医療機関と薬局を検索できます。診療時間・費用負担・対応できる疾患
および治療内容・提供サービスなど幅広い情報が掲載されています。
- NDC
-
- 内科学 (493 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- うつ病
- 躁うつ病
- 気分障害
- 双極性障害
- 認知療法
- メンタルヘルス
- 精神病学
- 自殺
- 労働衛生
- ストレス
- 備考
- 登録番号
- 2000011241