調べ方マニュアル詳細
- 調べ方作成日
- 2023年03月15日
- 登録日時
- 2023/11/15 15:12
- 更新日時
- 2023/12/01 12:14
- 管理番号
- 埼熊-041
- 調査テーマ
-
完成
特別支援教育を知る 埼玉県立熊谷図書館 調べものに役立つ資料案内 No.43
- 調べ方
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■今回のテーマ■
2007年4月に「特別支援教育」が学校教育法に位置付けられてからというもの、障害のある子どもの自立と社会参加を支援するための取り組みのさらなる充実が、すべての学校において求められるようになった。
今回は「特別支援教育」をテーマとして、自分が障害をもつ子どもと身近に接する立場となったときの指導方法や合理的配慮の事例など、「特別支援教育」の方法を知るのに役立つ図書館資料やインターネット情報の調べ方を紹介する。
1 図書館にある資料を探す
(1) 直接本棚を探す
図書館の資料はその資料の主題(テーマ)によってどの棚に並ぶかが決まり、さらにその主題は分類記号(数字)で表される。障害児教育には「分類記号 378」が付されているので、この分類を頼りに棚を探すことで関連図書を見つけることができる。
障害のある子の支援にあたり、さまざまな障害について理解を深めたいという視点に立つと、医学「分類記号 490」に関係図書がある。埼玉県立図書館は分野別専門館となっているので、教育の分野は埼玉県立熊谷図書館、医学の分野は埼玉県立久喜図書館で所蔵している。
(2) 図書館内の蔵書検索用端末や《埼玉県立図書館ウェブサイト》の蔵書検索画面で探す
蔵書検索端末の「キーワード」の欄に関連する単語を入力し、検索してみよう。また、「詳細検索」を選ぶと、所蔵館や著者、資料種別でも検索することができる。例えば以下のような資料が見つかる。
ア 一般書
『「特別支援学級」と「通級による指導」ハンドブック 新版』(田中裕一監修 全国特別支援学級・通級指導教室設置学校長協会編著 東洋館出版社 2019)
『障害のある子供の教育支援の手引』(文部科学省初等中等教育局特別支援教育課著 ジアース教育新社 2022)
『特別支援学校学習指導要領解説 各教科等編 小学部・中学部』(文部科学省著 開隆堂出版 2018)
『特別支援教育のための100冊 ADHD、高機能自閉症・アスペルガー症候群、LDなど』(愛知教育大学教育実践総合センター特別支援教育プロジェクトチーム編 創元社 2007)
『子どもの発達障害事典 新版』(原仁責任編集 合同出版 2019)
『図解よくわかる発達障害の子どもたち 発達障害を考える・心をつなぐ』(榊原洋一著 ナツメ社 2011)
『図解よくわかるLD「学習障害」』(上野一彦著 ナツメ社 2008)
イ 事典類
『特別支援教育大事典』(茂木俊彦[ほか]編 旬報社 2010)
『発達障害事典』(日本LD学会編 丸善出版 2016)
『LD・ADHD等関連用語集 第3版』(日本LD学会編 日本文化科学社 2011)
<ここもチェック>
『健康・医療情報リサーチガイド@埼玉 改訂2版』(埼玉県立久喜図書館編 埼玉県立久喜図書館 2021)
p33-34「発達障害の情報を入手する」発達障害の理解に役立つ情報、資料が紹介されている。
URLからも閲覧可能である。(https://www.lib.pref.saitama.jp/guide/health/service/post-36.html)
2 雑誌記事や論文を探す
特別支援教育をテーマとした雑誌記事や論文を見てみよう。どのような記事や論文があるかを調べるには目録や雑誌記事検索用のデータベースを活用するのが効果的である。
『特別支援教育研究文献要覧 教育学・福祉学・心理学・生理学・医学 1979~2013』(日外アソシエーツ 紀伊國屋書店 2014)
1979年1月から2013年12月までの35年間に日本国内で発表された特別支援教育に関する研究文献40,154点を収録した文献目録である。目録をもとにどの雑誌にどのタイトルの記事が掲載されているのかを調べることができる。
『実践みんなの特別支援教育』(学研教育みらい)(注)2020年度までのタイトルは『実践障害児教育』である。
指導方法の事例や現場で働く人のお悩み相談など、特別支援教育に携わる人に役立つ記事が毎号掲載されている。
《MAGAZINEPLUS》(日外アソシエーツ)
《WebOYA-bunko》(大宅壮一文庫)
雑誌記事検索ができるオンラインデータベースである。キーワード等から探している記事がどの雑誌に掲載されているかを調べることができる。
《CiNii Research》(https://cir.nii.ac.jp/ 国立情報学研究所)
図書・雑誌だけでなく、博士論文などの学術情報を検索することができるデータベース・サービスである。インターネット環境があればどこでも利用することができる。
3 関連機関のウェブサイトを見る
特別支援教育に役立つ情報が掲載されているウェブサイトを紹介する。
《独立行政法人 国立特別支援教育総合研究所》(http://www.nise.go.jp/nc/ 国立特別支援教育総合研究所)
「インクル DB」(「合理的配慮」実践事例データベース)や「支援教材ポータル」などをはじめとして、特別支援教育に関わる教員をサポートする様々なコンテンツが掲載されている。
「発達障害教育推進センター」(http://cpedd.nise.go.jp/)では、発達障害をもつ子どもを担当する教員を対象とした研修講義動画や子どもの指導方法が紹介されている。
《埼玉県立総合教育センター》(http://www.center.spec.ed.jp/ 埼玉県立総合教育センター)
「特別支援教育」(http://www.center.spec.ed.jp/6949ff8306cc55d355f8011b41b962bf)
サイト内の「学びの準備体操」では、学習につまずきのある子どもの学びに役立つ動画やプリントが掲載されており、学校や家庭で取り組むことができるようになっている。
4 特別支援教育と図書館
特別支援教育における図書館資料や学校図書館の活用方法、実践事例を学べる資料である。蔵書検索で〈キーワード:特別支援 & 図書館〉や、〈一般件名:障害者サービス(図書館)〉と入力すると関連する資料を見つけることができる。
『図書館等のためのわかりやすい資料提供ガイドライン』(図書館等のためのわかりやすい資料提供ガイドライン作成委員会編 日本図書館協会障害者サービス委員会監修 日本障害者リハビリテーション協会 2017)
読んで理解することが難しい利用者に対し、LLブックや手話つきの本などアクセシブルでわかりやすい資料を図書館等が収集・提供するためのガイドラインである。資料の作成や提供方法について解説している。
『特別支援学校での読み聞かせ 都立多摩図書館の実践から』(東京都立多摩図書館執筆 東京都立多摩図書館 2013)
都立多摩図書館が平成17年度から8年間、都立特別支援学校で行った絵本の読み聞かせなどの経験をもとに、子供たちが喜んだ絵本やその読み方について紹介している。
『多様なニーズによりそう学校図書館 特別支援学校の合理的配慮を例に』(野口武悟[ほか]著 少年写真新聞社 2019)
前半では理論編として、合理的配慮とその的確な提供について根拠となる法律などを通して解説している。後半では実践編として、鳥取大学付属特別支援学校における学校図書館の活用事例を紹介している。
《鳥取県立図書館》(https://www.library.pref.tottori.jp/ 鳥取県立図書館)
「小・中・高・特別支援学校の授業活用例」(https://www.library.pref.tottori.jp/support-center/cat11/cat18/ 鳥取県立図書館)
学校図書館の授業での活用事例を障害、活動内容、学年別などで紹介している。
ウェブサイト・データベースの最終アクセス日は2023年3月15日。
- NDC
-
- 障害児教育[特別支援教育] (378 9版)
- 医学 (490 9版)
- 参考資料
- キーワード
-
- 特別支援教育
- 障害児
- 備考
- 登録番号
- 2000028460