レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023/06/13
- 登録日時
- 2024/03/15 00:30
- 更新日時
- 2024/04/09 09:42
- 提供館
- 田原市図書館 (2310085)
- 管理番号
- 田原R1005361
- 質問
-
解決
大学で、「地元の宝物を掘り下げる」というような課題があり、お糸船について調べたい。
- 回答
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「お糸船」には以下のような経緯がある。
1.かつて、三河では伊勢神宮に奉納する生糸を伊良湖神社に一旦奉斎して織り、「お糸船」で伊勢神宮に収めていた。江戸中期に今の豊橋から出船するようになり、現在伊良湖神社では祭事「おんぞ祭り」のみが残っている。
2.1.の献納行事が途絶えたことを惜しんだ渡辺熊十らが明治34年に復活させた「神宮神御衣御料方献」というものがあり、赤引糸と呼ばれる絹糸を奉納する船を指す。現在は伊勢湾フェリーを使って運ぶ。
(1) 『渥美町史 資料編 下巻』に、古文書の翻刻が収録されている。
p.555~563「昭和二年(一九二七)御衣和抄の献納 八 赤引糸神事再復興の状況、九 おんぞ祭の行事」
p.584「御衣祭」
p.585 「年月不明 村社伊良湖神社」
(2) 『三河赤引糸奉献の歴史』
p.20「九 お糸船」
(3) 『渥美町の民俗探訪』
p.48「御衣祭り」
p.58「絹神さん」
p.60「お糸船」
(4)『渥美半島』
p.59「28.渥美半島のまつり」の「4おんぞまつり」に、お糸船で生糸を運んでいた旨の記載あり。
(5) 『伊良湖誌』
p.40 おんぞ祭り・磯丸祭
p.135 伊良湖神社の歴史
(6) 『渥美半島の風 第2号』
p.46~50「亀山小学校の機織りと「糸繰り始め」に伊勢神宮へ奉納する手段などが書いてある。ここでの表記は「お糸舟」。
(7)『三河 絹の道』
p.87~93「伊良湖の御衣祭」
(8)『皇室 令和5年秋 第100号』
p.79~87「神宮神御衣御料奉献 神様に捧げる清き糸」
2.の現在の実施の様子が書かれている。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 風俗史.民俗誌.民族誌 (382 9版)
- 神衹・神道史 (172 9版)
- 参考資料
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- 渥美町史 資料編 下巻 渥美町町史編さん委員会∥編 渥美町 1985.3 215.5 (p555からp563、p584、p585)
- 三河赤引糸奉献の歴史 神宮神御衣御料所 1993.6 176.5
- 渥美町の民俗探訪 愛知渥美町農業協同組合 2001.3 382.155 (p48、p58、p60)
- 渥美半島 愛知県立福江高等学校/編 愛知県立福江高等学校 2013.3 375.3 (p50)
- 伊良湖誌 伊良湖誌編集委員会∥編 伊良湖自治会 2006.11 291.55 (p40、p135)
- 渥美半島の風 第2号 「渥美半島の風」社中/編 「渥美半島の風」社中 2017 (p46~)
- 三河絹の道 大林卯一良/著 東海日日新聞社 1992.11 632.155
- 皇室 100号(令和5年秋) 扶桑社 2023.10 288.4
- キーワード
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- 御衣祭り(おんぞまつり)
- 伊勢神宮
- 絹糸
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 40代~
- 登録番号
- 1000347459