レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022/08/04
- 登録日時
- 2022/09/05 00:30
- 更新日時
- 2022/09/13 10:25
- 管理番号
- 6000065901
- 質問
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解決
童謡「鳩ぽっぽ」を作詩した東くめは大阪府池田市に住み、豊中市内でも活動したことがあると聞いた。
この「鳩ぽっぽ」が掲載された『幼稚園唱歌』で、ほかに東くめが作詞した曲の譜面を見ることはできるか。
全20曲のうち、東くめの作詞は12曲であるとのこと。
また、東くめについてわかる本があるとなおよい。
- 回答
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下記の資料を案内した。
- 回答プロセス
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所蔵資料を「東くめ」でキーワード検索するも該当なし。76(音楽)の書架を探す。
『日本童謡事典』(東京堂出版)p333-334に「東くめ」の項目があり。
『幼稚園唱歌』は共益商社書店から1901(明治34)年に出版された日本最初の幼児向け口語唱歌集との記載もあり。
p315「鳩ぽっぽ」の項目には、鳩ぽっぽの歌詞のほか、『幼稚園唱歌』発行の背景についても記載があり。
「ぽっぽっぽ」から始まる、現在知られている文部省唱歌「鳩」は1911(明治44)年登場で、東くめ作詩のものとは異なるもの。
『唱歌大事典』(東京堂出版)p698-700に、初等教育周辺の「唱歌集」として、『幼稚園唱歌』の項があり。
緒言・凡例と全20曲の歌詞のほか、表紙・「鯉幟」「水遊び」の譜面の写真があり。
東クメ作歌とあるものは12曲で、すべて瀧廉太郎の作曲。
また参考資料として挙げられていた『滝廉太郎 人物叢書』(吉川弘文館)を調べる。
p157-176に「幼稚園唱歌」編集等についての記載があり。東くめに取材した際の談話も載っている。
『唱歌大事典』同様に歌詞と作歌作曲者の氏名もあり。p276-278には東くめの略歴もあり。
国立国会図書館デジタルコレクションを「幼稚園唱歌」で検索するが、同一タイトルはあるものの、東くめ作詞の唱歌が載っているものは発見できず。
作曲者から調査するため、当館未所蔵の『瀧廉太郎全曲集』を堺市立図書館から借用し、内容を確認したところ、
p54-73が「幼稚園唱歌」の項であり、瀧作曲・東作詞の12曲の楽譜と歌詞が載っている。
p54には東作詞・瀧作曲は12曲(ほか瀧作詞作曲4曲、佐々木信綱作詞瀧作曲1曲、鈴木毅一作詞作曲3曲)との記載があった。
またこのほか、東くめ作歌の曲として、「春の海」「四季の瀧」「懐友」「猟夫」「夕立」と、組曲「四季」内「納涼」の6曲の楽譜と歌詞もあり。
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
- キーワード
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- 音楽(オンガク)
- 唱歌(ショウカ)
- 童謡(ドウヨウ)
- 東くめ(ヒガシクメ)
- 瀧廉太郎(タキレンタロウ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土,人物
- 質問者区分
- 庁内
- 登録番号
- 1000320901