レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021年03月19日
- 登録日時
- 2021/05/01 14:20
- 更新日時
- 2021/05/04 12:17
- 管理番号
- 地-210003
- 質問
-
解決
「神奈川」という現在の漢字表記が初めて使われたのはいつ、何に掲載されたか。また、その表記となった由来について知りたい。
- 回答
-
下記の資料を紹介した。
1 漢字表記の初出について
・『神奈川県の地名 日本歴史地名大系第14巻』平凡社 1984
p.15「総論」に、「幕末のペリー来航により欧米五ヵ国と締結した修好通商条約に開港場として「神奈川」が記された。」と記載がある。
・『締盟各国条約彙纂. 第1編』外務省記録局 1884
p.745に「日本國米利堅合衆國修好通商條約 安政五年戌午六月十九日(西暦千八百五十八年第七月二十九日)於江戸調印(以下略)」が所収されている。
p.747には「第三條」として、「神奈川」の表記が確認できる。
こちらの資料は、国立国会図書館デジタルコレクションより、インターネットで公開されている。(コマ番号388~389)
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/798309 (2021年5月1日確認)
2 表記の由来について
・『日本地名ルーツ辞典 歴史と文化を探る』創拓社 1992
p.269に「【神奈川】カナガワ」が立項されている。
「神奈川は神名川・金河・狩野川・カメ河とも書き、川名からきていることがわかる。
現在の横浜市神奈川区神奈川町と新町との境を流れる小溝で、①水源池がわからないところから上無(かみなし)川といわれ、これが訛ってカナガワとなった(『都道府県展望』一五六)。
もう一説は、②古くは狩野川または金川ともいわれ、これが神奈川になった(同書)という。金川は、上流に金渋(しぶ)すなわち鉄さびのある川で、相州物といわれる刀剣は、この鉄によって作られた刀として珍重されたともいう。
神奈川は当て字だが、小地名が県名にまで拡大された例としてしばしば引用される。」と記載されている。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 関東地方 (213 10版)
- 参考資料
- キーワード
-
- 神奈川
- 日本国米利堅合衆国修好通商条約
- 日米修好通商条約
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000297767