レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020/10/16
- 登録日時
- 2020/12/12 00:30
- 更新日時
- 2020/12/12 00:30
- 管理番号
- 6001046851
- 質問
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解決
禅語に「別無工夫」という言葉があるが、誰が唱えた言葉で、どういう意味か知りたい。
- 回答
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「禅語」をキーワードに大阪府立中央図書館のOPACで所蔵検索し、禅語に関する事典などで「別無工夫」を調べました。「別無工夫」の意味と唱えた人について以下の資料に載っていました。
・『茶席の禅語句集』(朝山一玄/著 淡交社 2003.2)p.93
「修行に対する努力、坐禅への精進など、特に意識して行うことはない。日常の行住坐臥、すべてが正しい悟り、この上ない完成に至る道であることを教える言葉。相国寺開山の夢窓疎石が遺した墨蹟の語。」
・『茶席の禅語大辞典』(有馬頼底/監修 淡交社 2002.2)p.606
「修行のための修行はなんの益にもならない。本来日常底の中にこそ仏法はある。各自が与えられた場所で真剣に物事に取り組む、あれこれと計らず、慮らず自らを尽くしきることこそ修行に他ならない。」
・『よくわかる茶席の禅語:決定版』(有馬頼底/著 主婦の友社 2003.4)p.109-112
「これは天龍寺の開山・夢窓国師のおっしゃった有名な言葉です。(中略)修行には、なにもとりたててこうでなければならないというような一定の決まりはない。何の工夫も要らないんだよ。その場その場が道なのだ。きみが戦場へ赴いたら、その戦場がすなわち参禅の場所である。きみが政治を行うなら、そこがきみの参禅の場所でなければならない。あれこれ余計な心配などせずに、各人がそれぞれ自分に与えられた場所で、真剣にものごとに取り組むこと、それがそのまま修行なのだ。」
次の資料もあわせて紹介しました。
禅語に関する資料
・『禅語辞典』(古賀英彦/編著 思文閣出版 1991.7)
・『禅語1000:名僧のことば』(伊藤文生/編 天来書院 2005.6)
・『禅語の茶掛を読む辞典』(沖本克己/著 講談社 2002.1)
夢窓疎石に関する資料
・『夢中問答集(講談社学術文庫)』(夢窓国師/著 講談社 2000.8)
・『夢窓疎石』(熊倉功夫/編 春秋社 2012.8)
・『禅入門 5 夢窓』(講談社 1994.9)
[事例作成日:2020年10月16日]
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 各宗 (188 10版)
- 参考資料
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- 茶席の禅語句集 朝山/一玄∥著 淡交社 2003.2 (p.93)
- 茶席の禅語大辞典 有馬/頼底∥監修 淡交社 2002.2 (p.606)
- よくわかる茶席の禅語 有馬/頼底∥著 主婦の友社 2003.4 (p.109-112)
- 禅語辞典 古賀/英彦∥編著 思文閣出版 1991.7
- 禅語1000 伊藤/文生∥編 天来書院 2005.6
- 禅語の茶掛を読む辞典 沖本/克己∥著 講談社 2002.1
- 夢中問答集 夢窓国師∥[著] 講談社 2000.8
- 夢窓疎石 熊倉/功夫∥編 春秋社 2012.8
- 禅入門 5 講談社 1994.9
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000290604