レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018年06月08日
- 登録日時
- 2019/05/08 12:52
- 更新日時
- 2019/07/04 10:36
- 管理番号
- 6000002241
- 質問
-
解決
鳴尾の綿を取り扱っていたという稲岡商店のことを調べたい。
- 回答
-
『江戸時代 人づくり風土記 兵庫』に稲岡家について詳細な記述がある。
「かつての長束木綿問屋のうち、印南郡横大路村(加古川市)を本拠とする有力者に稲岡家があります。この家では明治以降、衰退する姫路木綿産地にあって、早くも明治十二年(一八七九)から大阪の綿糸業商から洋糸を購入して木綿織を行う試みを始めていました。そして、明治二十四年には稲岡商店となり、同じ綿糸を使用して新たにタオル生産を始め、日清戦争のあとに中国市場へ進出してタオル輸出を行い、利潤をあげていきました。」とあり、日露戦争後には「日本のタオル業界では、輸出タオルのほぼ二割を稲岡商店一店だけで占めるようになっており、国内の代表的なタオル製造業者にまでのし上がっていったのです。」とある。
また、平成六年発行の『加古川市史』第2巻にも記載があり、「現在もなおタオル製造会社として存続している」となっているが、日経テレコンで検索したところ、神戸新聞の2012年の3月20日にの朝刊に、「中国製品との価格競争や国内消費の低迷が響き、2008年2月に民事再生法の適用を申請したが、今後も事業環境の好転は見込まれないと判断、経営再建を断念した」との記事が出ている。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
-
-
石川松太郎/〔ほか〕編纂 , 石川‖松太郎. 江戸時代人づくり風土記 28. 農山漁村文化協会, 1998.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I004997993-00 , ISBN 4540980084 (P91-P92) -
加古川市史編さん専門委員 編 , 加古川市. 加古川市史 第2巻 (本編 2). 加古川市, 1994.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002354645-00 (P600~P602)
-
石川松太郎/〔ほか〕編纂 , 石川‖松太郎. 江戸時代人づくり風土記 28. 農山漁村文化協会, 1998.
- キーワード
-
- 稲岡商店(いなおか しょうてん)
- 綿
- 鳴尾(なるお)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000255677