レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017年00月00日
- 登録日時
- 2019/01/18 16:41
- 更新日時
- 2019/04/02 18:00
- 管理番号
- 榴2017-事例01
- 質問
-
解決
ホップの写真が見たい。できれば栽培の様子やその葉、つ
るの写真などもあれば見たい。空き地に生育していたホッ
プの実を取ってみたが、本当にホップなのか知りたい。人
が手を入れなくてもそのような場所に育つのだろうか。
- 回答
-
ホップの写真は、オンラインデータベースの「ルーラル電子図書館」、『日本大百科全書』
で確認ができた。自宅栽培の様子やつるなどは『手づくりビール読本』、『ハーブ図鑑110』
にも載っていた。
ホップは和名「セイヨウカラハナソウ」と言い、アサ科(以前はクワ科に含まれていた)
の多年生つる草植物である。雌雄異株で、雌株の毬果(きゅうか)は淡緑色をしており、
松かさに似ている。「実」と言われたところは雌株の毬果だと思われる。熟した雌株の毬
果は初秋に摘み取るのが一般的のようだ。
空き地に育っていた植物に関しては、『北の果実酒・薬草酒』のp40‐p41 に「栽培種ホ
ップ、野生種はカラハナソウ」との記述があり、また『日本大百科全書5』の「カラハナ
ソウ」項目p852「~雌花序は毬果状で短い柄で下垂し淡緑黄色。~山地に生え、中部地
方以北の本州、北海道および中国北部に分布する。~母種のホップhop はヨーロッパ原産
で、黄色の腺点が著しく多く、ビールの苦味料として栽培される」や、同書『21』の「ホ
ップ」項目p581「包鱗(ほうりん)ごとに小さい二個の痩果(そうか)が秋に結実する
が、栽培上は雌株のみを植えるので、結実することはない。」とあった。人が手を入れて
育てている植物とは別種として位置づけられているようだ。
- 回答プロセス
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「ホップ」がどういった植物なのかを知るため、『原色牧野植物大圖鑑 離弁花・単子
葉植物編』で基本情報を調べた際、「セイヨウカラハナソウ」というキーワードから「カ
ラハナソウ」に関しても確認した。また、「ビール」や「酒」、「ヨーロッパ」に関するキ
ーワードも出てきたため、蔵書検索システムやデータベースで関連資料を調べて上記回答
とした。
- 事前調査事項
- NDC
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- 植物学 (470 9版)
- 日本語 (031 9版)
- 食品工業 (588 9版)
- 参考資料
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- 『原色牧野植物大圖鑑 離弁花・単子葉植物編』 牧野富太郎/著 北隆館 1997 年
- 『日本大百科全書 5、21』 小学館 1994 年
- 『北の果実酒・薬草酒』 池田郁郎/著 北海道新聞社 1998 年
- 『手づくりビール読本』 笠倉暁夫/著 農山漁村文化協会 2015 年
- 『ハーブ図鑑110 』 レスリー・ブレンネス/著 日本ヴォーグ社 1992 年
- 『図説世界史を変えた50 の植物』 ビル・ローズ/著 原書房 2012 年
- 『うまい酒を科学する事典』 酒文化研究所/監修 ナツメ社 2010 年
- キーワード
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- ホップ
- ビール
- 薬草酒
- ハーブ
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 所蔵調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000250324