レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017/12/24
- 登録日時
- 2018/03/21 00:30
- 更新日時
- 2024/03/29 00:32
- 提供館
- 金沢市図書館 (2310230)
- 管理番号
- 玉川-000601
- 質問
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解決
【松花飾りについて】 正月の松花の飾り方について書かれた本はないか。
- 回答
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○松花の定義
『加能郷土辞彙』
p.827 「マツバナ 松花 金沢地方で正月の仏壇に捧げる松の小枝で作った立花をいふ。」と記載されている。
『暮しの歳時記 石川編』(118543948)
真心を込めて年始のあいさつ p.31 神仏を尊ぶ正月の縁起物 松花
「郷土史家日置謙の加能郷土辞彙には「松花は金沢地方で正月の仏壇にささげる松の小枝で作った立花」とある。仏壇だけでなく、神棚にも供える。元旦から松飾りのとれる14日まであげておき、左義長にほかのお飾りと一緒に神社へ持っていって焚く。松花の型は「コミ」という藁づとに松を芯にした枝を立てて、松笠や赤い実のついた小枝などを添えて形よくまとめる。全部で5種類があり、仏壇の大きさで決まっている。」と記載されている。
○松花の写真・絵
『かが・のと 生け花人国記』(118295170)
p.3 上記写真に松が使われた写真の掲載されている。
『いけばな全書』(112173920)
p.118-123 松が使われた8作品が掲載されている。
『はじめての簡単いけばな』(112768806)
p.94-95 松が使われた作品と生け方が掲載されている。
『応響雑記 上』(118277707)
p.452天保六年(1835)正月六日条「仙鯉子、元朝の松竹梅、三瓶の花、一瓶に活け寄せ被致候」(絵あり)
○松花に関する新聞記事
北國新聞 平成6年(1994年)1月4日 朝刊 21面「終戦「50回忌」のお正月 売れる松花」 「松花は、正月、花嫁の仏壇参り、五十回忌と、人生の三つの節目に使われている。(中略)松花は、松の小枝をしんにして松ぼっくりや千両などを取り合わせたものをわらを使いまとめた立花だ」(写真あり)
北國新聞 平成6年(1994年)2月21日 朝刊 10面「冠婚葬祭知ってるつもり 仏壇の松花」 「松花とは、その名の通り、松の小枝をまとめた立花で、正月・嫁入り・五十回忌という人生の三つの節目に登場してきた」(写真あり)
北國新聞 平成16年(2004年)12月24日 朝刊 25面「「松花」継承に名乗り」 「松花は仏花を源流としており、東本願寺で落慶法要や結婚式などに使われる生け方「松一式」にならってマツや柳、フジなどをひとまとめにした品。金沢市では五十回忌や正月の仏前に供える花として親しまれている」(写真あり)
北國新聞 平成17年(2005年)12月27日 朝刊 17面「女性の目 大事にしたい正月のけじめ」 「金沢では正月、墓前や家の仏壇、神棚に松花が供えられる。五葉松と松ぼっくり、柳などを立花の型にのっとって、束ねて作る」「ご先祖に対してそのお礼の意味を込めて、池坊の立花に基づいた格調高い松花をお供えするのでしょう」(写真あり)
北國新聞 平成18年(2006年)12月20日 朝刊 21面「ワザあり生活塾 金沢の正月の飾り」 「松花とは、松、松かさ、南天、柳を束ね、コミと呼ばれるワラで根元を覆った飾り物で、元日から一月十五日まで家の仏壇に供えたり、正月の墓参りの折に墓前に供える。五葉松の葉が自然に生えているかのように小枝にくくりつけたものを「カサ」と呼び、ワラを束ね表面をコケで覆った「胴」を中心に、いくつもの「カサ」をつけた松を、池坊の「立花」の型を基に組み合わせて作り上げる」(写真あり)
北國新聞 平成18年(2006年)12月31日 朝刊 17面「教室開き「松花」継承」 「松花はマツの小枝にマツボックリやウメ、ヤナギなどを束ねて作る。県内では元日から一月十五日まで、仏壇や正月の墓参りの際に墓前に供える花として広く使われている」(写真あり)
北國新聞 平成20年(2008年)12月23日 朝刊 18面「松花作り「伝統守る」」 「松花とは、松、松ぼっくり、柳、藤の枝などの部品を束ね、コミと呼ばれるワラで根元を覆った飾り物。元日から一月十五日まで家の仏壇に供えたり、正月の墓参りの折に墓前に供えたりする。(中略)松花は大きさによって五種類あり、大きな仏壇にふわさしいのは長さ約六十センチの大きいタイプ」(写真あり)
北國新聞 平成21年(2009年)12月28日 朝刊 10面「シニア生活入門 金沢の正月の花」 「松花は、五葉松を中心に、柳、松ぼっくり、南天などを組み合わせてこみわらでまとめ、立花の形に仕上げた花だ」「神棚用の松花(左)には二葉松、仏壇用の松には五葉松が使われる」(写真あり)
北國新聞 平成27年(2015年)10月28日 朝刊 25面「正月の縁起物「松花」を予約制で確保」 「松花は主に神前に供える「天神」と、仏前に供える立花を模した品がある」(写真あり)
北國新聞 平成27年(2015年)10月29日 朝刊 34面「報恩講の仏花 店頭に華やぎ」 「「真宗王国」と言われる金沢では、親鸞聖人の命日にちなんだ報恩講には通常の仏花より格の高い花を供える。かつては華道の伝統の型である「立花」を模した松花が供えられることもあった」(写真あり)
北國新聞 平成27年(2015年)12月13日 朝刊 27面「正月へ松花作り盛ん 芳斉の長村さん」 「松花は華道の立花を模しており、「コミ」と呼ばれるわらづとに、五葉松の「ドウ」や松かさをつけた「ミコシ」、こけむした松(苔松)などを組み合わせて作る」(写真あり)
○お花揃
『昔の金沢』 p.65「お花揃 七日には東西本願寺別院の御花揃である。御堂、廊下、書院まで数百基の生花を飾り中に大花と称する径約尺に亘る松樹の立花あるは頗る見事で、近郷近在より善男善女の参詣群をなして市中頗る賑ふ」
『稿本金沢市史 寺社編』(119531469) p.340-341「本院(大谷派本願寺別院)及び本派本願寺別院にては、毎年七月七日、御花揃といひて、立花の会を催す例なり、明治維新の後は、八月一日に改めたり、その由縁詳ならざれど、改作所旧記に、「延宝二年九月十九日、両派本願寺末寺、立花真松伐渡始、右入紙面、郡方役所ニ本紙在之、後例帳にも記載あり」と見ゆれば、延宝二年より始まりたるならんかといふ」(絵あり)
『マンタリテ・金沢』(118368356) p.38「文政十二年(一八二九)七月七日、東本願寺・西本願寺末寺で立花の行事が催され多数の見物人が集まった。この立花の行事はお花揃、お花講ともいった。権右衛門もこの日の午後、見物に出かけた。東末寺で見事な「大松の立花」を見た。「両流し」になって横二間半(四・五メートル余)、天井裏に届くものであった」
『昔の十二ヶ月』(119664895) p.52「七日、東本願寺末寺大花。仏壇の横の間、畳を取除。幹は米搗うす程の大松をたて、枝葉に鉄砲水にて、水をそそぐ。立花も数瓶あり。西末寺にも立花多し」
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000232802