レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011/08/31
- 登録日時
- 2012/04/27 02:00
- 更新日時
- 2012/04/27 18:48
- 管理番号
- 横浜市中央1660
- 質問
-
解決
次のことについて書かれた資料を探しています。
1 江戸時代の識字能力
2 江戸時代の紙の価格・消費量
- 回答
-
1 江戸時代の識字能力について書かれた資料
次のホームページを利用し、検索された資料の中から、江戸時代の識字能力、読み書き能力について
書かれた所蔵資料をご紹介します。
・国立国会図書館 雑誌記事索引 (http://opac.ndl.go.jp/Process)
・NII論文情報ナビゲーター CiNii(http://ci.nii.ac.jp/)
(1)図書
ア『日本人のリテラシー 1600-1900年』(リチャード・ルビンジャー/著) 柏書房 2008
読み書き能力について、江戸時代の初期から研究されています。
イ『江戸時代の教育』(R.P.ドーア/著) 岩波書店 1970
第7章「平民たちとその主人たち」に「読み書き」、第10章「遺産」に「読み書き能力とその利益」
という項目があります。その他、武士や平民の教育についてや、寺子屋での教育内容についても
記載がある資料です。
(2)雑誌記事
・「寺子屋の読み書き教育」田中克佳/著 (『言語生活』1977年6月号p.54-63)
読み書き教育の内容や学習生活についての資料ですが、「江戸時代における就学率(識字率)」が
どの程度であったか推測している箇所があります。
2 江戸時代の紙の価格・消費量について
横浜市立図書館蔵書検索及び関係した分野の書架(請求記号:585.6)で確認した結果、次の資料を
ご紹介します。
消費量については記載している資料は確認できませんでしたが、生産量や物流量についての記載している
資料がありました。
(1)『和紙つくりの歴史と技法』久米康生/著 岩田書院 2008
出荷された和紙の銀高が書かれています。その他、紙の流通や制度についても触れられています。
(2)『近世賃金物価史史料』小柳津信郎/著 成工社出版部 2006
各地方の地方史などから引用した半紙の価格を、年代ごとに並べています。
(3)『和紙文化史年表』前川新一/著 思文閣出版 1998
年表形式になっているので、年代順に各地域の価格や生産量が分かります。また、
その他製紙についての事項が年代順に分かります。
(4)『日本の紙』寿岳文章/著 吉川弘文館 1996
紙の生産量や価格について触れられています。
(5)『前工業化時代の経済 :『防長風土注進案』による数量的接近』穐本洋哉/著 ミネルヴァ書房 1987
防長地方について書かれた資料ですが、この地方の製紙について書かれています。
半紙の出来高、生産価格、藩の買い上げ相場・基準価格などが記載されています。
(6)『江戸物価事典』小野武雄/編著 展望社 1979
大田南畝著『金曾木』から引用された「半紙の価」が掲載されています。
3 その他
価格や消費量については記載されていませんが、江戸時代の紙の使われ方や紙についての制度等が
分かる資料をご紹介します。
(1)『和紙の源流』(久米康生/著)岩波書店 2004
(2)『和紙文化誌』(久米康生/著)毎日コミュニケーションズ 1990
(3)『事典しらべる江戸時代』(林英夫ほか/編)柏書房 2001
「文字と紙」という項目で、どのような文字が使われていたか、紙の流通について書かれています。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 教育史.事情 (372 8版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000105343