(1)角川日本地名大辞典 37 香川県 「角川日本地名大辞典」編纂委員会/編 角川書店 1985.10
※p.316に「郷東」の由来として次の記述あり。
「・・・地名の由来は、郷の東という意か、香西に対して香東といったものをのち香が郷に書きかえられたものか定かでないという(新撰讃岐国風土記)。」
とあり、地名の由来は諸説あり。
(2)讃岐高松の地名 小字はいきている 廣瀬和孝/著 鶏嗚舎 2005.6
※p.89に地名の由来として3つの説が紹介されている。
次のような記述もあり。
「・・・香東川の呼び名が濁音化し、それに郷東川という漢字をあて、その名を用いて村名としたと考えるのが自然であろう。」
(3)弦打風土記 高松市立弦打小学校PTA/編 高松市立弦打小学校PTA 1969.3 (K2310/T6)
※p.84-86「第三章 郷東町 一 地名の起こり」あり。
(ご参考)
当館ホームページ「讃岐ものしり事典」
http://www.library.pref.kagawa.jp/kgwlib_doc/local/local_0005-13.htmlに関連する次の記述あり。
「問 香東川か郷東川か 呼び方について(香)
答 寛政3年に編さんされた「大野録」に「香川(河)郡の郡名は、清和天皇の貞観
元年(859)の冬のこと、綾の松山の青峰に香木があった、そのかおりが東の川にな
がれわたったので、香渡(こと)川といゝ、香東川というようになった。この川から
西を香西郡、東を香東郡といった。香東川は寛永(1624)のころまで香川郡大野の郷
の西より水路がふたまたにわかれていて、その一筋は宝山の東をめぐり石清尾のふも
とを流れて西浜に流れこんでいた。もう一筋の流れは弦打山の西にそっていまのよう
に流れていた。のちに東の川筋即ち室山の方は生駒藩主が堤を築いて畑をひらかせ古
河筋新開といった」。「玉藻集」に「(香東川)その川筋は香川郡安原之内、松尾、
別子、樺川、塩江、川東より郷東へ流れる」とある。
「高松地名史話」に「郷東」は『和名抄』にみえている飯田郷の一部である。飯田
郷の東部にあたるところから郷東という地名が起ったものと思われる。飯田郷は現在
の郷東町、鶴市町、飯田町の地域をひっくるめたものをいう」。新修高松市史1に
「香東川(ことがわ・郷東川のこと)」とある。以上のように古くから香東川といわ
れている。」