レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2013/03/09 16:56
- 更新日時
- 2013/05/01 13:35
- 管理番号
- TWP0010
- 質問
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解決
矢野事件において、①甲野乙子さんは矢野教授に訴訟を起こしたのか、起こしたのなら、訴訟の判決日と判決文を知りたい。
また、②甲野さんを名誉毀損で訴えた事件の判決文もしくは判決要旨を知りたい。
- 回答
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①甲野さんは、訴訟は起こしていないが、名誉毀損で訴えを起こしている。
1993年(H5年)12月14日、<「矢野教授に強姦され、その後も性的関係を強要された」として、京都弁護士会人権擁護委員会に「人権救済の申立」をした。>
これに対して京都弁護士会人権擁護委員会は、1998年(H10年)3月31日、<矢野元教授に「警告書」、京都大学総長と東南アジア研究センター所長に「要望書」
を執行。> <>内は甲野の著書より引用。
②こちらに関しては判決文を確認できなかった。 ただし甲野の著書に寄れば、<1997年(H9年)9月19日、京都地裁は矢野元教授と配偶者からの訴えをいずれも
棄却した。判決では、原告側の主張する「経験則」は一蹴され、被告側の主張した事実が真実と認定された。>
甲野の著書では矢野事件の関連年表があり、事件の経過がわかる。小野の著書にはかなりの量の関係資料が載せられてい、参考になる。
- 回答プロセス
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「悔やむことも恥じることもなく 京大・矢野教授事件の告発」 甲野乙子 解放出版社 2001
「京大・矢野事件 : キャンパス・セクハラ裁判の問うたもの」 小野和子 インパクト出版会 1998
「判例時報 平成10年6月1日号」 判例時報社 1998 (矢野元教授が小野教授に対する名誉毀損を訴えた裁判の判決文を掲載)
- 事前調査事項
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矢野事件とは、1993年、京都大学の元教授矢野暢が、東南アジア研究センターの所長をしていた時に、秘書の女性たちにセクハラや性的暴行をしていた事件である。
矢野元教授は、人権救済の申立てをした甲野さんを名誉毀損で訴えるとともに、マスコミ等に意見を発表した小野教授をも名誉毀損で訴えた。
裁判は矢野元教授の全面的な敗訴で終わった。
- NDC
- 参考資料
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- 「ゆりかもめ」 1994年1号~1998年14号 矢野事件の被害者を支援する会
- 「資料 矢野事件」 小野裁判連絡会 1994
- 「矢野事件関係資料集 1993年1月~1994年3月」 京都大学女性教官懇話会事務局 1994
- 「いわゆる「セクハラ疑惑」をめぐる総長見解について」 京都大学教員組合中央執行委員会 1994
- キーワード
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- セクシュアル・ハラスメント
- キャンパス・セクハラ
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000128692