レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2003/11/05
- 登録日時
- 2006/06/29 02:10
- 更新日時
- 2009/03/11 16:15
- 管理番号
- 埼熊-2003-037
- 質問
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解決
明治32年(1899)に公布された図書館令には入館料が有料でもよいとあるが、実際に有料だった図書館では料金がいくらだったのかを知りたい。
- 回答
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『近代日本図書館の歩み 地方篇』『熊谷市立図書館史草案』などの記述から何例か紹介する。
- 回答プロセス
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図書館令公布以前については、『近代日本図書館の歩み 地方篇』に詳しい。明治10年前後各地に開設された書籍館では、有料の所が多く見受けられる。浦和書籍館(埼玉県 1875年設立)の通券1日1銭、千葉教育会附属書籍館(1892年)の閲覧券1回分金1銭・仝10回分金8銭、栃木県書籍縦覧所の1日1部1厘(1874年制定の貸出規則)、集書院(京都府 1873年)の館内閲覧料1回1銭5厘、府立京都図書館(1898年設置)の閲覧料金1回2銭などの記述が散見できる。
図書館令公布以降、図書館法(昭和25年)で「公立図書館は、入館料その他図書館資料の利用に対するいかなる対価をも徴収してはならない」と規定されるまでの間については、たとえば熊谷市立図書館(埼玉県)では、『熊谷市立図書館史草案』所収の「熊谷市立図書館閲覧規程(昭和21)」によると、携出閲覧は「1ヶ月弐円、三ヶ月五円、六ヶ月拾円、一ヶ年拾五円」となっている。
このほかインターネット検索でも、尼崎市立図書館の閲覧料が1920年に大人2銭・小人1銭、1947年に大人20銭・児童10銭であったこと、岐阜市通俗図書館(1913年創設)では閲覧料児童1銭・その他2銭であったことなどがわかる。
- 事前調査事項
- NDC
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- 図書館政策.図書館行財政 (011 9版)
- 各種の図書館 (016 9版)
- 参考資料
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- 『近代日本図書館の歩み 地方篇』(日本図書館協会 1992)
- 『熊谷市立図書館史草案』(熊谷市立熊谷図書館 1957)
- キーワード
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- 図書館-有料化
- 公共図書館-歴史-日本
- 図書館行政
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000029217