レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2016/07/27 15:36
- 更新日時
- 2016/11/11 19:38
- 管理番号
- 宮城野2016-事4
- 質問
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解決
水の森市民センター近くの叢塚(くさむらづか)について知りたい。
- 回答
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附近一帯の地主であった村上左膳が築き、宮城控訴院長西岡宣軒の選書で建てられた碑。明治15年にコレラが大流行し、仙台でも7月21日に肴町で発生、9月6日に終息するまで罹患者930名、うち410名が死亡した。市内の火葬場の一つであったこの地で276体が処理された。ここに捨て置かれた残骨と灰で堆積されたものが叢塚であり、これを哀れんだ士族の村上左膳によって供養碑が建立された。近くには上部が折れた「虎烈刺(コレラ)焼場供養塔」もあり、この塔のうしろの雑木林になっているところが火化(火葬)の址である。
- 回答プロセス
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データベース「ジャパンナレッジ」の日本国語大辞典で叢塚を調べると、無縁の死者のためにたてられた墓、無縁塚、無縁墓とあった。
「叢塚」「水の森」をキーワードに検索すると、『宮城県史 22 災害』や『水の森』という地元学研究資料がヒット。それらの記述から回答にたどりついた。
また、『宮城県史 17 金石志』p222に「荒巻の叢塚碑」の項があり、『仙台市史 特別編9』p117に叢塚の記述とその写真、『泉市誌 上巻』p299にコレラの流行・叢塚碑の記述、『仙台の石仏散歩』p60にも簡単な記述があり、『仙台昔話電狸翁夜話』にコレラ騒動についての記述があった。
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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- 『宮城県史 22 災害』 宮城県/著 ぎょうせい 1987年
- 『宮城県史 17 金石志』 宮城県/著 ぎょうせい 1987年
- 『水の森』 青葉区地元学研究委員会/編 新しい杜の都づくり青葉区協議会 1995年
- 『仙台市史 特別編 9 地域誌』 仙台市史編さん委員会 2014年
- 『泉市誌 上巻』 泉市誌編纂委員会 1986年
- 『仙台の石仏散歩』 木村孝文/著 宝文堂 1996年
- 『仙台昔話電狸翁夜話 復刻版』 伊藤清次郎/述 小西利兵衛/編 今野印刷 1990年
- オンラインデータベース:「ジャパンナレッジ」
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000195271