レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017/05/10
- 登録日時
- 2018/03/24 00:30
- 更新日時
- 2018/03/25 09:32
- 管理番号
- 千県東-2017-0005
- 質問
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解決
英字新聞の記事の中に「“mother-of-pearl”clouds」という表現があったのだが、どのような雲か。写真も見てみたい。
- 回答
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問い合わせの件につきまして、以下の資料をご紹介します。
【資料1】『オックスフォード気象辞典』(Storm Dunlop著 朝倉書店 2005)
巻末の欧文索引で“mother-of-pearl”cloudsを引き、「真珠母雲」という名称であることがわかる。
p.113真珠母雲necreous cloud
「高度15~30kmに現れる頻度の稀な極成層圏雲(PSC)で、非常に強い彩雲現象を呈する。そのためmother-of-pearl cloudsの別名がある。」
【資料2】『気象科学事典』(日本気象学会編 東京書籍 1998)
p.261真珠雲necreous cloud
「真珠母雲ともいう。スコットランド、スカンジナビア半島、アラスカなどの高緯度地方の成層圏中層(高度20~30km)にごくまれに発生する特殊な雲。」
【資料3】『「雲」の楽しみ方』(ギャヴィン・プレイター=ピニー著 河出書房新社 2007)
p.269-270真珠雲
「めったに見られない真珠雲は、雲と名のつくもののなかで最高の美しさを誇る雲にちがいない。「真珠母雲」とも呼ばれるこの雲は、ほかの雲とは一線を画している。」
また、以下の資料には写真が掲載されている。
【資料4】『雲の博物館 さまざまな雲の形 わかりやすい雲の科学 世界各地の美しい雲、珍しい雲』(菊地勝弘著 成山堂書店 2013)
p.118-119極成層圏雲
「古くから、スカンジナビアの国々で真珠母雲(Mother of Pearl Cloud)として知られた雲で、下部成層圏に現れる真珠貝の内側の虹色に似ていることから名付けられました。」
解説とともにフィンランドおよびノルウェーで撮影された3枚の写真が掲載されている。
【資料5】『地球の神秘 一度はみたい感動の自然現象』(新人物往来社編 2011)
p.42極成層圏雲
「この雲は高度20km付近にでき、アコヤ貝の内側と似た色をしていることから、真珠母雲とも呼ばれる。」
写真が掲載されているが、撮影した場所は書かれていない。
また手がかりを得るために検索エンジンGoogleで「真珠母雲」を検索したところ、ナショナル・ジオグラフィックのページがヒットした。イングランド北部の上空に現れた、真珠母雲の様子について書かれている。写真も掲載されており、「2016年2月2日、英国イングランドの北部、ノーサンバーランド、ウィットリーベイ付近に現れ、目を楽しませた真珠母雲。(Photograph by Owen Humphreys, PA Wire, Associated Press)」とのキャプションが書かれている。
【資料6】NATIONAL GEOGRAPHIC「「虹の雲」が英国上空に出現、オゾン層を破壊」(2016/02/08)
(http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/020500047/)
(インターネットの最終アクセス:2018年2月10日)
- 回答プロセス
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まず自館の参考書架(NDC451気象学)を確認し、【資料1】【資料2】で真珠母雲の項目を見つける。次に自館の蔵書検索システムを使い、件名「雲」で検索すると【資料3】【資料4】がヒットした。また自館の書架(NDC451気象学)を確認し、【資料5】を見つけた。さらにGoogleで「真珠母雲」を検索し、【資料6】のNATIONAL GEOGRAPHICのページを確認した。
- 事前調査事項
- NDC
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- 気象学 (451 9版)
- 参考資料
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- オックスフォード気象辞典 Storm Dunlop/著 朝倉書店
- 気象科学事典 日本気象学会/編 東京書籍
- 「雲」の楽しみ方 ギャヴィン・プレイター=ピニー/著 河出書房新社
- 雲の博物館 菊地 勝弘/著 成山堂書店
- 地球の神秘 新人物往来社/編 新人物往来社
- キーワード
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- 雲(クモ)
- 真珠母雲(しんじゅぼぐも)
- 真珠雲(しんじゅぐも )
- 極成層圏雲(キョクセイソウケンウン)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000233049