レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012/1/26
- 登録日時
- 2012/02/03 02:00
- 更新日時
- 2012/02/04 02:00
- 管理番号
- 1000000470
- 質問
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解決
琉球めだかについて調べたい。
- 回答
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下記の資料を紹介する。
『沖縄大百科事典 下 ナ~ン』(沖縄大百科事典刊行事務局、沖縄タイムス社、1983年)
p655「メダカ」の項によると、メダカとは、「メダカ科とグッピー科に属する日本で最も小さな淡水魚の総称および種名」で、沖縄ではメダカ(方言でタカミー)と、グッピー科のカダヤシ(タップミノー)とグッピーの2種が記録されている。カダヤシについては、「マラリアの病原菌を媒介するカの幼虫を捕食させるために1919(大正8)年に台湾から石垣島へ移入された。」とあり、グッピーは、「戦後、鑑賞用あるいはカの天敵として沖縄へ移入されている。」とある。60~70年代頃からメダカからカダヤシ、さらにカダヤシからグッピーへと、南から北の方へ分布が塗りかえられていることについても説明がある。
『沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物』(沖縄県環境保健部自然保護課、1996年)
p352-353では、絶滅の危機が増大している「危急種」としてメダカを取り上げている。
『沖縄の川魚』(幸地良仁、沖縄出版、1991年)
p18-21に、タップミノー(カダヤシ)に関する記述と写真、侵入経路の図がある。
p82-85に、メダカの生態についての記述と写真がある。
p94-110では、タップミノーがメダカの領域へ、その後移入されたグッピーがカダヤシの領域を脅かすという分布調査結果がある。
『琉球列島の陸水生物』(西島 信昇、東海大学出版会、2003年)
p492-495「メダカおよびグッピー類」に、メダカとグッピー類の見分け方、分布と生態、人間との関係についての記述がある。「…マラリア撲滅の目的で移入され、カダヤシ(蚊絶し)と命名されたのだが、その目的を果たすことができなかっただけでなく、沖縄島ではメダカを絶やしてしまうことになった…」とある。
『日本の淡水生物-侵略と撹乱の生態学』(川合 禎次、東海大学出版会、1990年)
p112-117に、沖縄島におけるメダカ類3種(メダカ、カダヤシ、グッピー)の分布図(1964~1965年)と、名護市羽地のメダカとカダヤシの分布図(1970~1976年)がある。「沖縄島ではメダカがカダヤシに、そのカダヤシがグッピーにと入れ代っている。」という変化の経緯と現状について述べている。
『フィールドガイド 沖縄の生きものたち』(沖縄生物教育研究会、新星出版、2004年)
p210に、カダヤシ、メダカ、グッピーの写真がある。
子ども向けの本では、
『沖縄の自然百科 20 清流の魚たち』(幸地良仁、沖縄出版、1988年)
p14-19に、タップミノー、メダカ、グッピーについて解説がある。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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- 1 沖縄大百科事典 下 ナ~ン 沖縄大百科事典刊行事務局∥編 沖縄タイムス社 1983.5 K03/O52/3 655
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2 沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物 沖縄県環境保健部自然保護課∥編 沖縄県環境保健部 1996.3 K46/O52/ 352-353 -
3 沖縄の川魚 幸地 良仁∥著 沖縄出版 1991.7 K48/KO15/ 18-21、82-85、94-110 -
4 琉球列島の陸水生物 西島 信昇∥監修 西田 睦∥編著 東海大学出版会 2003.1 K46/N82/ 492-495 -
5 日本の淡水生物 川合 禎次 川那部 浩哉 東海大学出版会 1990.8 K48/KA93/ 112-117 -
6 フィールドガイド 沖縄の生きものたち 沖縄生物教育研究会∥編 新星出版 2004.8 K48/O52/ 210 -
7 沖縄の自然百科 20 幸地 良仁∥写真・文 沖縄出版 1988.4 K46/O52/20 14-19
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000101011