レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20140508
- 登録日時
- 2017/03/25 00:30
- 更新日時
- 2017/03/25 00:30
- 管理番号
- 福郷-031
- 質問
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解決
博多の民俗行事、八朔の節句に関する資料を探している。
芦屋町の八朔ではなく、博多の八朔は笹に短冊や玩具などを結ぶ風習がある。
- 回答
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博多の八朔節句は、「タノミヒキ」「竹の祝い」などと呼び、主に8月8日に男児の初節句を祝う日である。
初節句を迎える家では、前の晩、親類から贈られるサゲモンを吊るした笹竹を何本も作って座敷に飾っておき、その中で笹竹の一番大きいものを床柱に結いつける。初節句を迎えた子供は、ゴハンヌクメ(イグリ)に入れられて結いつけた笹竹の下に据えておくと丈夫に育つといわれていた。翌朝、笹に吊るしたサゲモンを近くの親戚に配って回り、残りは近所の子供たちが取り、笹竹は川に流す。
他所から物をもらうのは福を授かること、他所に物を配るのは役の分散という感覚があった為、子供の成長と、厄除けの意がある行事。
以下の資料に掲載あり。
・『福岡の祭り アクロス福岡文化誌4』アクロス福岡文化誌編纂委員会/編(海鳥社 2010)p96-99に「博多の八朔の節句」についての記述あり。祝部至善作の「博多明治風俗画」や笹のさげもんの写真も掲載されている。
・『新修福岡市史 民俗編1』福岡市史編集委員会/編集(福岡市 2012)のp207、「第一部第二章年中行事と季節の興趣・第1節博多の四季・二.博多の春夏秋冬・(五)盆」の章に、「八朔節供」の項目がある。この図書には「博多年中行事」佐々木滋寛編が解題つきで再録されており、p526-527に八朔の記述あり。
・『明治博多往来図会 祝部至善画文集』祝部 至善/著(石風社 2003)のp57に「八朔のさげもん」の画が掲載、p130-131に記述あり。
- 回答プロセス
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「博多」「八朔」のキーワードで所蔵検索。該当資料無し。
『福岡市史』を調べ、「民俗」の書架を探した。
- 事前調査事項
- NDC
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- 年中行事.祭礼 (386 8版)
- 参考資料
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- 1 福岡の祭り アクロス福岡文化誌編纂委員会/編 アクロス福岡文化誌編纂委員会 2010.3 K386/000/Sフ p96-99
- 2 新修福岡市史 民俗編1 福岡市史編集委員会/編集 福岡市 2012.3 K226//Sシ p207、p526-527
- 3 明治博多往来図会 祝部 至善/著 石風社 2003.9 K382/262/Sメ p57、p130-131
- 4 博多年中行事 佐々木 滋寛/編 福岡県立図書館 [1991] K386/260/ハC p69-70 『新修福岡市史 民俗編1』にも同じものが再録されている。
- 5 石城志 巻之6 津田 元顧/校定 出版者不明 [1882] K226/2/セ p79の「八月朔日」に記述あり。
- 6 九州の歳時習俗 佐々木 哲哉/[ほか]共著 明玄書房 1975 K382/000/Sキ p59-60の「福岡県の秋の行事」に記述あり。
- 7 福岡県民俗地図 福岡県教育庁管理部文化課/編 福岡県教育委員会 1981.3 K382/000/フ p53に「八朔行事」の分布図があり、八朔節句を行う地域がわかる。
- キーワード
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- 博多 八朔 民俗 年中行事
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000212664