レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012年03月07日
- 登録日時
- 2012/03/27 16:47
- 更新日時
- 2012/05/11 12:05
- 管理番号
- 11-35
- 質問
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解決
『岩波講座現代経済思想』(1928)に掲載されている、「正統学派総説」(小泉信三)という論文を読みたい。
- 回答
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『岩波講座世界思潮 第3輯』( 東京 岩波書店,1929 )に「現代経済思潮 第一章 正統学派」(小泉信三)の掲載あり。
- 回答プロセス
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①論文掲載資料『岩波講座現代経済思想』を自館OPAC、Webcat、NDL-OPACにて検索。
→ 該当資料なし。
②論題「正統学派総説」をCiNii、NDL雑誌記事・デジタル化資料検索などで検索。
→ 該当論文なし。
③当館所蔵資料『小泉信三全集』( 第1巻 - 別巻 文芸春秋, 1967 )を確認。
「別巻」に総目次あり。
確認すると、「第6巻 リカアドオ研究」に「正統学派総説」の掲載あり。
ただし、掲載頁が(第8巻)となっているため、6巻と8巻の両方を確認。
第6巻を見ると、やはり「正統学派総説」は(第8巻)となっており、掲載なし。
しかし、第8巻を見ても「正統学派総説」というタイトルの論文は掲載されていない。
④再度第6巻を確認。P.440~の解説を読むと、以下の記述あり。
同篇(第一篇「正統学派総説」)はもともと昭和四年岩波講座「世界思潮」の第三輯
「現代経済思潮」の一項を担当され執筆されたものであるが、それは後に「削正の
筆を加え」、昭和二十四年『近代経済思潮概観』(好学社版)として刊行され、更に
昭和二十七年には『近代経済思想史』と改題され字遣いも改められた著作(慶應
通信社版 本全集第八巻収録)の第一章古典学派の原型なのである(本巻には
複録されない)。
つまり、論文「正統学派総説」は
ⅰ.『岩波講座世界思潮 第3輯』「現代経済思潮」の一項
ⅱ.ⅰの論文に加筆訂正した『近代経済思潮概観』
ⅲ.ⅱの字遣いを改めた『近代経済思想史』の「第一章古典学派」
の、3つが存在する事になる。
そのうち、ⅰ.『岩波講座世界思潮 第3輯』は神奈川県立図書館より取り寄せ、
ⅲ.『近代経済思想史』は前述の『小泉信三全集』(第8巻)に掲載があったため、
まずはこちらの2点を利用者に確認していただく。
探していた論文はⅰ.『岩波講座世界思潮 第3輯』掲載の
「現代経済思潮 第一章 正統学派」で間違いないとの事。
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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- 『岩波講座世界思潮 第3輯』( 東京 岩波書店,1929 )
- 『小泉信三全集』( 第1巻 - 別巻 文芸春秋, 1967 )
- 『近代經濟思潮概観』( 小泉信三著 好学社, 1949 )
- キーワード
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- 小泉信三
- 正統学派
- 経済
- リカアドオ
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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・法政大学文学部史学研究室編『日本人物文献目録』.平凡社, 1974
小泉信三の項目には『岩波講座世界思潮 第3輯』「現代経済思潮 第一章 正統学派」の情報なし。
その他の情報としては、『日本古書通信』昭和41年31ノ7に太田臨一郎編『小泉信三編著書目録』掲載とあるが、
当館では該当巻号を未所蔵につき確認できず。
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 学生
- 登録番号
- 1000104248