レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017/05/09
- 登録日時
- 2017/05/10 00:30
- 更新日時
- 2017/05/15 14:48
- 管理番号
- 6000033441
- 質問
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未解決
抹茶入りケーキなどを作るとき等に熱を加えると変色してしまうが、市販の「クロレラ」入り抹茶だと変色しない。クロレラとはどういうものか。また、クロレラが入ってない普通の抹茶で、変色しない方法があれば知りたい。
- 回答
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クロレラについては、『新・櫻井総合食品事典』(同文書院)、『食品科学大事典』(講談社)に記載あり。
抹茶をケーキ等で使用する場合の退色しない方法の具体的なレシピは見つからなかった。
『地域食材大百科 第12巻 ジュース・果汁,茶,飲料,酒類,食酢』(農山漁村文化協会)と、日経プラスワン2010年5月8日の記事を見ていただいた。
- 回答プロセス
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クロレラについて。
▽当館参考室の498.5(食品学)の棚を探す
『新・櫻井総合食品事典』(同文書院)に記載あり。
「単細胞緑藻の一種」「クロレラを乾燥して粉にしたものは、ひき茶や青海苔に似た風味をもっている」とある。
『食品科学大事典』(講談社)にも記載あり。
抹茶について
▽成人室の596(料理)の棚で、抹茶を使ったお菓子のレシピ本などを見るが、抹茶の変色については記載なし。
▽googleで「抹茶 熱に弱い」で検索すると、日本経済新聞2010年5月8日のweb版の記事が出てくる。
日経新聞データベース「日経テレコン」で検索したところ、日経プラスワン2010年5月8日に、タイトル「初夏を感じる取り寄せ抹茶スイーツ」記事の中で、各菓子店の工夫(常時店頭に出さない、熱を加える生地の部分と加えないクリームの部分で、違う種類の抹茶を使っている、抹茶を溶いた砂糖でケーキをコーティングしている)が記載されている。
▽豊中市立図書館全館へ依頼し、棚を探す。
『地域食材大百科 第12巻 ジュース・果汁,茶,飲料,酒類,食酢』(農山漁村文化協会)
p103食材用抹茶について、「一番の問題点が、抹茶の緑色が加熱などにより褐色に変わりやすく、保持が難しい点である。抹茶入りにより緑色のものの開発を目指す場合の成功、失敗の鍵は、この褐色をいかに克服できるかにかかっているといっても過言ではない。(略) プリンや茶まんじゅうの生地などに使用する場合、抹茶そのものを加えるだけでなく、抹茶や煎茶粉末とグラニュー糖、水からシロップをつくり、それを加える工夫もされている」とある。
『お茶の科学』(裳華房)p31に「茶湯を長時間おいておくか、加熱すると次第に赤みをおびてくる。また、ジャーに入れてピクニックなどにもっていくと、赤褐色になって、味も香りも悪くなることはよく知られている。このような変色は、カテキン類の自動酸化(空気中の酸素で自然に酸化する)や、カテキン類とアミノ酸や糖などが、水と高温により反応してできた化合物(褐変物質と総称)による」とある。
▽大阪府立図書館より取り寄せ
『茶の機能と科学』p97に抹茶について、「非常にデリケートなもので、紫外線を含んだ蛍光灯の照射下の室内でも退色がみられる。また、調理などでは50℃以下、15分以内の加熱で退色がみられる。」とある。
▽以下、熱を加えた際の抹茶の変色について記載なし
『緑茶の事典』(柴田書店)
『日本茶の図鑑』(マイナビ)
『愛する「日本茶」の本』(笠倉出版社)
『今、知っておきたい日本茶の基本』(枻出版社)
『茶 口切茶事と、お茶のいろいろ』(淡交社)
『抹茶のお菓子』(家の光協会)
『お抹茶のすべて』(誠文堂新光社)
抹茶をケーキ等で使用する場合の退色しない方法の具体的なレシピは発見できず。
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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- 『新・櫻井総合食品事典』櫻井 芳人/監修 (同文書院) (p306)
- 『食品科学大事典』講談社出版研究所/編(講談社) (p215)
- 『地域食材大百科第12巻』農山漁村文化協会 (p103)
- キーワード
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- 料理(リョウリ)
- 菓子(カシ)
- 抹茶(マッチャ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000215793