レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2014/12/16 17:30
- 更新日時
- 2014/12/25 12:26
- 管理番号
- 2014.12-06
- 質問
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解決
オリーブ油のことを「ホルトの油」と言って、昔は薬用にしていたらしい。
そのことが書いてある本を見たい。
- 回答
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東洋文庫296『本朝食鑑 1』に「今、痬科(外科)では、専ら胡麻油で膏を煉って諸瘡・金傷を治している。阿蘭陀流を学ぶ者は保留止加流の油を用いている。その実は杏仁に似て、味は榛子に似ているが、我が国で栽培しても成長しない。惟、南蛮船が伝送してくるものだけを用いるので、価もやすくなく、量も少ない。そのため代用として性質が似ているところから胡麻油が用いられている。」
『江戸科学古典叢書17 紅毛談・蘭説弁惑』の『蘭説弁惑』にも「和蘭地方にて、専ら薬用につかふ油みなこれなり」との記載あり。
- 回答プロセス
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『日本国語大辞典 12 ほうほ-もんけ』にはオリーブ油ということしか出ていない。
出典の辞書が『言海』とあったので、所蔵本を確認したが稿本のため『大言海』を代わりに引く。
「ホルトのあぶら」の項があるが、「前前絛ノ語ノ(一)ヲ見ヨ」だったので「ポルトガル」の項を見る。
『本朝食鑑』の「胡麻」項からの引用のようなので、東洋文庫の『本朝食鑑』を確認。
「穀部之一」に「胡麻」項がある。その次は「胡麻油」項で、ここの[集解]に記載があった。
もうひとつの出典は『蘭説弁惑』で、『江戸科学古典叢書17 紅毛談・蘭説弁惑』の「ほるとがる」項にも少し記載があった。
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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日本国語大辞典第二版編集委員会, 小学館国語辞典編集部 編 , 小学館. 日本国語大辞典 第12巻 第2版. 小学館, 2001.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000003052601-00 , ISBN 4095210125 (p211) -
大槻文彦/著. 大言海 新編版. 冨山房, 1982.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I000681387-00 , ISBN 457200062X (p1914~1915) -
東洋文庫 296. 平凡社, 1976.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I013645679-00 , ISBN 4-582-80296-6 (p90) -
紅毛談. 恒和出版, 1979. (江戸科学古典叢書 ; 17)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I001003942-00 (p38~39)
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日本国語大辞典第二版編集委員会, 小学館国語辞典編集部 編 , 小学館. 日本国語大辞典 第12巻 第2版. 小学館, 2001.
- キーワード
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- ホルトの油
- オリーブ油
- 胡麻油
- 薬
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000164683