レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016年12月26日
- 登録日時
- 2019/03/22 15:58
- 更新日時
- 2019/03/22 16:24
- 管理番号
- 横浜市中央2547
- 質問
-
解決
横浜大空襲(昭和20(1945)年5月29日)の際に投下された焼夷弾の成分、構造が書かれた資料を読みたい。
- 回答
-
昭和20(1945)年5月29日の横浜大空襲の際に投下された焼夷弾の種類について、以
下の資料に記載があります。
1『横浜の空襲と戦災 4 外国資料編』 横浜市,横浜の空襲を記録する会/編
横浜市 1977.4
この資料は、日本占領直後に日本に派遣されたアメリカ戦略爆撃調査団が作成した
報告書の中で、横浜空襲に関連する資料を翻訳してまとめたものです。
該当部分の原資料は国立国会図書館で所蔵しており、現在は国立国会図書館デジタ
ルコレクションでインターネットから閲覧が可能です。
参考 『No. 186, Yokohama, 29 May 1945. Report No. 2-b(41), USSBS
Index;Section 7』
Records of the U.S. Strategic Bombing Survey = 米国戦略爆撃調査
団文書 ; Entry 53, Security-Classified Tactical Mission Reports
of the 20th and 21st Bomber Commands, 1945
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/4002546
(2019年1月16日閲覧)
p.103「C 作戦に関する計画立案の詳細 1 爆撃計画 a 搭載する爆弾の決定」
(1)「本来はE48焼夷収束弾を搭載する予定であったが、(中略)目標の
五,〇〇〇フィート上空で作動するよう起爆装置をつけたM69爆弾の収
束弾に変えることが必要となった。」
(2)「一個群は、AN-M47A2焼夷弾を搭載し、もうひとつの群はM69爆弾
の集束弾を搭載することとされた。(中略)AN-M47A2爆弾には
瞬発弾頭が装着され、一方M69爆弾の集束弾には目標上空
五,〇〇〇フィートで作動するように起爆装置がつけられた。」
(3)「(前略)その戦力の半分は、瞬発弾頭を装着したAN-M47A2焼夷弾を
搭載し、残り半分は、目標の上空五,〇〇〇フィートで作動する
よう起爆装置をつけたM69爆弾の五〇〇ポンド照準集束弾を搭載する
こととされた。」
1(1)(2)(3)によると、使用された焼夷弾は「M69」「AN-M47A2」の二種類です。
この構造、成分について分かりやすく記載してある資料を次のとおりご紹介します。
2『東京大空襲・戦災誌 第3巻 軍・政府(日米)公式記録集』
『東京大空襲・戦災誌』編集委員会/編集 東京空襲を記録する会 1973.11
p.771「焼夷弾に関する報告」
M69、M47について解説されています。
p.781「M69集束焼夷弾分解図」
3『図説 アメリカ軍の日本焦土作戦 ふくろうの本』 太平洋戦争研究会/編著
河出書房新社 2003.3
p.14「日本の焦土化を狙ったM69焼夷弾の開発」
M69の分解図と解説が掲載されています。分解図の出典として2をあげています。
4『米軍が記録した日本空襲』 平塚柾緒/編著 草思社 1995.06
p.78-79「焼夷弾とはどんな爆弾だったのか」
M69の分解図と解説が掲載されています。分解図の出典として2をあげています。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 日本史 (210 8版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000253543