レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018年09月08日
- 登録日時
- 2019/08/05 13:10
- 更新日時
- 2019/08/05 14:34
- 管理番号
- 京歴-443
- 質問
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解決
かつて京都府南丹市園部町にあった戦災孤児収容施設「園部寮(園部学園)」についての資料はないか?
- 回答
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『戦争と南丹市:世代をこえて、伝えるメッセージ』(①)pp.37-38で京都府園部寮の歴史について概説している。
それによると園部寮は昭和22年9月に京都府の浮浪児孤児収容施設として園部町小桜町に開設し、はじめは20人、最後は約40人の子どもたちが生活していた。
京都府から委託を受けた丹波教会の牧師が運営し、多くの学生ボランティアが手伝っていたという。
園部寮は昭和26年に後の桃山学園に統合されている。
当館の資料・デジタル画像検索システム「京の記憶アーカイブ」内のコンテンツ、「京都府百年の年表」(②)で園部学園を検索すると、昭和22年9月1日に開設されたことが記述されている。
②の典拠資料として『京都社会福祉事業名鑑』(③)があがっている(この資料は個人情報等の記載があるため、閲覧等に申請が必要で、学術研究上特に必要な場合のみ利用できます)。
③のp.193に園部寮の所在地、職員数、建物・敷地面積などが掲載されている。
「京都府公報」(④)で施設が開設された昭和22年9月前後を1月分ほど確認したが、関連する記述は見つからなかった。
以下の⑤⑥は行政資料。
「昭25-209「「会計検査復命書」園部学園」」(⑤)は学園が府に提出した資料で、その中の事業概要には、戦災孤児保護方針・学園運営方針・被収容者の範囲・学園時間割等が記載されている。
「昭24-0081「園部寮改造工事その他」」(⑥)はトイレの改修工事等の記録(図面あり)。
- 回答プロセス
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京都の歴史地誌コーナーで園部町、南丹市の資料をブラウジングし①を見つけた。
「京都府百年の年表」(②)で園部学園を検索し、典拠資料から③を見つけた。
「京都府公報」(④)を調べた。
行政資料担当に相談。①で府が運営補助金を交付していたとの記述があったことから、検査時の資料があると考え、資料⑤を見つけた。
ほか、「京の記憶アーカイブ」でキーワード「園部寮」「園部学園」を検索して見つかった行政資料⑥も出納した。
- 事前調査事項
- NDC
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- 社会福祉 (369)
- 参考資料
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- ① 南丹市立文化博物館,南丹市日吉町郷土資料館編.戦争と南丹市:世代をこえて、伝えるメッセージ.南丹市立文化博物館,南丹市日吉町郷土資料館,2012. (当館請求記号:K34-1||216.206||N48||)
- ② 京の記憶アーカイブ「京都府百年の年表」
- ③ 京都社会福祉審議会編.京都社会福祉事業名鑑 昭和26年版.京都社会福祉審議会,1951. (当館請求記号:MK0||369.05||Ky6||:学術研究図書)
- ④ 「京都府公報」 (当館請求記号:MK0||318.562||Ky6||)
- ⑤ 行政文書「園部学園」 (簿冊番号:昭25-0209,簿冊名:会計検査復命書,昭和25年度,件名番号013,データID:0000517727)
- ⑥ 行政文書「園部寮改造工事その他」 (簿冊番号:昭24-0081,簿冊名:洛北寮ほか増改築,昭和24年度,件名番号:006,データID:0000511413)
- キーワード
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- 園部寮
- 園部学園
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000259801