レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2009年05月21日
- 登録日時
- 2009/05/21 16:21
- 更新日時
- 2018/12/11 15:30
- 管理番号
- 9859
- 質問
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解決
香川県の砂浜の砂がどのような地層に由来するのか、またその組成はどのようなものか知りたい。
- 回答
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当館所蔵資料を調査したところ、次のような資料に関連する記述があった。
・ 『日本砂浜紀行 4(砂浜の成因と松林)』(江川善則/著 江川善則 2007年)
〔当館請求記号:4547 E1 1-2〕
「津田の松原」の章があり、「砂浜の成因」を次のように記述しています。(55頁)
「この海岸は、第三紀の酸性火成岩である花崗岩や流紋岩を基盤とする。前面の海は播磨灘であるが、
この海岸単独で小さな津田湾を形成し、湾奥に砂浜がある。湾に流出する河川は、北寄りに小さな津田川
があるのみである。」
「播磨灘には、流出する大きな河川が無いので海底に砂の堆積層の存在は考えにくく、この湾が他の
中小河川からも岬で隔絶されていることから、この砂浜は津田川が運搬した砂によって形成されたと
推測する。」
・『香川県地学のガイド-香川県の地質とそのおいたち』(森合重仁/編 コロナ社 1992年)
〔当館請求記号:4559 M1 1-2〕
Ⅱ香川県の地学めぐり 8.雨滝山と火山に、次のような記述があった。
「・・・・道は火山にさしかかり、上り坂になります。この付近の道路沿いには花崗岩の風化したものが
露出しています。全体に風化が激しく、手で簡単に崩せるくらいです。津田の松原の砂浜もこの花崗岩の
風化したマサ土からできています。」(90~91頁)
「津田海岸の砂は花崗岩の風化したものです。主として石英、長石の小さな粒からできています。
どちらの鉱物も無色~白色ですので、白い砂浜になるわけです。」(94頁)
・『観音寺市誌 通史編』(観音寺市誌増補改訂版編集委員会/編 観音寺市 1985年)
〔当館請求記号:2710 K1 1-2A〕
序章観音寺の姿 第二節多彩な観音寺に、同市の有明浜について次のような記述があった。
「・・・花崗岩がくずれてできた白い砂浜は、松原の緑や青い海水と相映じて、・・・」(4頁)
- 回答プロセス
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当館蔵書検索システムで、「砂浜」をキーワードにして書誌の全文を検索対象に検索したところ、
『日本砂浜紀行 4(砂浜の成因と松林)』があり、香川県の砂浜として「津田の松原」のみ
掲載があった。
香川県関係の砂浜に関する所蔵資料として、『河川・海岸現況調書』、『遊びに来まい!! 香川県海岸ガイドマップ』
などがあったが、砂浜の成り立ちなどについての記述はなかった。
次に、調査対象を地学に変え、『香川県地学のガイド-香川県の地質とそのおいたち』を見たところ、
ここでも「津田の松原」に関する記述があった。
「津田の松原」以外に県内の白砂青松の地として著名である「有明浜」の成り立ちはどうかと
『観音寺市誌 通史編』を見たところ、回答にあるような記述があった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 地形学 (454 8版)
- 地質学 (455 8版)
- 参考資料
- キーワード
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- 砂浜
- 砂
- 香川県
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 定番事例
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000055047