レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011年03月01日
- 登録日時
- 2011/11/26 17:56
- 更新日時
- 2011/12/08 00:00
- 管理番号
- 市川20110301-02
- 質問
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解決
明治期に洋服が導入された当時の紳士服(洋服、軍服等)の生地は何でできていたのか。
また、それはどこの国から輸入されたものだったのか。
- 回答
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『日本衣服史』(増田美子/編 吉川弘文館 2010)の292ページ から和装から洋装への変遷について記載があり、p293 に「また、生地についても木綿から羅紗に替え、より洋服に近いものにしている。」とあり、296ページから「このように男性の洋装化は(中略)軍服・制服などに始まり、広がっていったといえる。」、さらに明治4 年開店した東京表茅場町柳屋店の謳い文句として「西洋の仕立師を抱え、羅紗・フランネルその他の反物を本国より取寄せて客の身丈に合わせ、流行に従った正真の洋服を仕立てる」とあり、これらの紳士服は毛織物であったことが確認できた。
また、『繊維20 世紀の記録 2000』(日本繊維新聞社編集局 日本繊維新聞社 2000)のp35には「明治政府の成立とともに、近代的装備による軍隊の編成は、その衣料を毛織物へ依存したことにより、これをもっぱら輸入に仰がざるを得ず、その輸入額は明治初年以来おおきな比重を占めた(明治元年総輸入額の18%、5 年28%、10 年18%)」とある。
輸入国については『明治大正国勢総覧』(東洋経済新報社/編 東洋経済新報社 1982)のp479「(内地)輸入重要品價額國別累年表」によれば、明治26 年から大正14 年までの資料であるが、毛織物についてはイギリス・ドイツからの輸入が、また、毛織糸についてはドイツ・イギリス・フランス・ベルギーからの輸入が多かった様子が伺える。また、国別ではないが、同書のp477 には「(内地)輸入重要品數量及價額累年表」があり、これにより明治1 年から大正15 年までの毛織物の輸入額の推移を確認することができた。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本 (351 8版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000097206