■結論
日本では、1948(昭和23)年が製品化の初年のようです。
この年に東芝(東京芝浦電気)が製造していたことは確かですが、
他のメーカーも製造していた可能性は否定できません。
■典拠等
『世界大百科事典』改訂新版 27 p.310
【ミキサー】
前略--
日本で初めて発売されたのは1948年で、アメリカのハウザー博士の、
生ジュースを勧める《若く見え長生きするには》が日本でもベストセラー
となり、52年ころにはミキサー・ブームとなった。現在は年間生産170
万台前後で普及率は50%台、--後略
『料理器具』(新・食品事典 14)p.277
【ミキサー】
前略--
英語ではブレンダー(blender)という。
--中略--
日本では一九四八年(昭和二三)に商品化され、生ジュースの流行から
一九五二年(昭和二七)ごろにブームになった。
--後略
『東京芝浦電気株式会社八十五年史』p.499
【ミキサ・ジューサ】
ミキサの開発は、太平洋戦争終結後ただちに着手し、昭和23年に芝浦ミキサー"
として生産された。しかし当時の社会情勢から需要がともなわず、発展をみるに 至らなかった。
しかし昭和27年7月にMX-1形、昭和29年にMX-2形が発売されるに及び需要
も急増し、飛躍的に生産量も増加した。
--後略
『あこがれの家電時代』p.48 【健康にミキサー】
前略--
戦後、いまだ食糧事情も十分に好転していない一九五〇年代に「ミキサー」
が売れ、ジュースを飲むのが流行った。さらにまた昭和四〇年代には、
ジューサーのブームが起こった。
[製品写真] 松下電器製 ミキサー MX-2 昭和27年(1952)
[製品写真] 東京芝浦電気製 ジューサー JC-25A 昭和37年(1962)
[製品写真] 三洋電機製 ミキサー SM-40 昭和29年(1954)
●インターネット情報
・小学館の「NipponStyle JKヴィジュアルアーカイブ」のサイト
http://www.nipponstyle.jp/column/nttr/column_11.html わが国では1948年(昭和23)ごろ登場したといわれる調理用ミキサーは、
当初、ほとんど普及していなかったが、この本が登場すると、1952年7月
に東京芝浦電気株式会社(現・東芝)がMX-1型を、54年8月に三洋電機
株式会社がSM-30型を、55年初頭に株式会社日立製作所が「日立
スーパーミキサー」を発売するなど、家庭電機製品メーカー各社が軒並み
生産を本格化させた。
(出典は東芝・三洋・日立、各社の社史)
・パナソニックの「ロングセラー商品/時代を超越した名品たち」のサイト
http://panasonic.co.jp/ism/long/index.html に「業務用ミキサー物語」があり、「昭和31年生まれ」という記述がある。
備考:
総記(NDC:031)の「事物起源」系の本や、工学(NDC:502)の「技術史」系の本には
関連の記述が見当たらず。