レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010年06月16日
- 登録日時
- 2010/11/20 09:23
- 更新日時
- 2010/11/20 09:53
- 管理番号
- 9000006543
- 質問
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解決
山梨県内にある書店・柳正堂の歴史についてわかる資料があるか。
- 回答
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柳正堂書店は、県内で最も古いとされる書店。江戸中期から小間物のかたわら、読本や草双子を販売。嘉永7(1857)年の創業。詳細については照会資料を参照してください。
- 回答プロセス
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1.『甲府市史』『山梨県史』の近現代の通史編には記述なし。
2.『山梨の印刷史』(山梨の印刷史編集委員会編 山梨県印刷工業組合 1982年)には記述なし。
3.甲府市関係資料にあたると、『甲府街史』(中丸真治共著 山梨日日新聞社出版局 1995年)の「柳町(中央二丁目・四丁目)」に「柳正堂・大塚源太郎」があり、株式会社柳正堂書店の前身「柳正堂」は、江戸中期、大塚儀助によって創業された「井筒屋」を起源とし、源太郎の時代に新聞販売店を兼ねた書籍店「柳正堂」としたなどの記述がある。
4.『山梨会社興信録』(山梨会社興信録編集委員会編 山梨日日新聞社 1975年)の「柳正堂」の項に沿革の記述がある。
5.『山梨人事興信録(第1版)』(甲府興信所編・発行 1918年)p194に「大塚源太郎」の名があり、「書籍店柳正堂主」「明治十六年十二月家督ヲ相続ス爾来書籍商ヲ営ミ柳正堂ト称シ市内同業者中ノ老舗トシテ県下ニ知ラル」とある。
6.インターネットで柳正堂書店のwebサイトを確認するが、社史については記述なし。
7.「山梨日日新聞記事縮刷版検索」データベースで「柳正堂 創業」で検索すると、1999(平成11)年6月20日付の7面「社名メモ 柳正堂書店」がヒット。社史について書かれている。
8.【追記】
・「山梨日日新聞」2010(平成22)年7月3日付け6面に「柳正堂、本店を閉鎖」の記事掲載があり、記事中で若干社史に触れている。
・『出版・書籍商人物情報大観 昭和初期(文圃文献類従)』(大久保久雄監修 金沢文圃閣 2008年)p326に掲載あり。
- 事前調査事項
- NDC
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- 図書の販売 (024 9版)
- 参考資料
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- 『甲府街史』(中丸真治共著 山梨日日新聞社出版局 1995年) (p200)
- 『山梨人事興信録(第1版)』(甲府興信所編・発行 1918年) (p194)
- 『山梨会社興信録』(山梨会社興信録編集委員会編 山梨日日新聞社 1975年) (p257)
- 「山梨日日新聞縮刷版」平成11年6月号(山梨日日新聞社) (p513)
- 『出版・書籍商人物情報大観 昭和初期(文圃文献類従)』(大久保久雄監修 金沢文圃閣 2008年) (p326)
- キーワード
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- 柳正堂書店
- 書店
- 社史
- 山梨県
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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・柳正堂書店は、県内で最も古いとされる書店。江戸中期から小間物のかたわら、読本や草双子を販売。嘉永7(1857)年の創業。明治5(1872)年に県庁と取引契約、明治16(1833)年に平成22(2010)年まで本店のあった場所(現在の甲府市中央四丁目2-18)に移転。明治40(1907)年教科書取扱代表者、大正10(1921)年には甲府官報販売指定を受けている。昭和26(1951)年に株式会社を設立。平成6(1994)年からは不採算店舗の再編を進め6店舗を閉鎖。平成22(2010)年7月には甲府中央四丁目の本店を閉鎖し、本部機能を甲府市下石田二丁目の自社ビルに移転。現在は、ショッピングセンターへの出店を進めている。
・社名は創業者の大塚源太郎氏が「柳町の正しい店」という意味から名付けたのが由来。
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土(商業)
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000073634